スバルが誇るスポーツセダンの「WRX STI」。国内仕様におけるセダン人気の低迷や排ガス機影などが影響し、すでに生産が終了しているモデルではありますが、スバリストのあいだでは今でも高い人気を維持しています。
WRX STIについて、特徴や中古車市場での相場をまとめました。
WRX STIは、現在では珍しいスポーツセダン
>WRX STIのグレードは、基本となる「STI」と、上位グレードの「STI Type S」
>販売終了のため、購入するなら中古車となる
WRX STIはスポーツタイプのセダン!3つの特徴・性能
購入するよりもお得にWRX STIに乗れる方法を見る
特徴1:スポーツセダンらしい力強い走り
WRX STIはスバルの走りにおいてのフラッグシップといえる、今では希少存在となった硬派なスポーツセダンです。
現在でもモデルチェンジのうえ生産が継続されているスポーツセダン「WRX S4」よりもハイスペックモデルという位置付けであり、WRX STIにはSTIには最高出力308ps、最大トルク422Nmを発揮するEJ20型2.0L水平対向ターボエンジン、トランスミッションにはエンジンのパワーを受け止める、強化6速マニュアルトランスミッションが組み合わされます。
また、ボディとサスペンション各部、ステアリングシステムの高剛性化、徹底的な走り込みによるサスペンションチューニングなどによって、コンセプトである「絶対的な走りを意のままに操る」ことを可能にする性能を実現しました。
特徴2:2015年以降のモデルには安全装備を搭載
2010年代後半の車には、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全技術を搭載する車が増えつつあったものの、本気のスポーツモデルにはオプション設定すらない、といったケースも多く見られました。
WRX STIもデビュー時には先進安全技術を搭載しておらず、スバル自慢の運転支援システム「アイサイト」も生産終了まで標準装備されることはありませんでした。ただし、2015年6月の改良時にオプションで「アドバンストセイフティパッケージ」を設定しています。
走行時の隣車線後方からの接近車両や、後退時の後方左右からの接近車両を検知して警告する「スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援機能)」、ヘッドランプを自動で切り替える「ハイビームアシスト」などが含まれます。
特徴3:エアインテークが目を引くデザイン
ハイパフォーマンスモデルらしい、スポーティーさあふれるエクステリアデザインもWRX STIの魅力のひとつです。
特に、スポーツモデルであることを強く印象いけるエアインテークは、今ではスバル車を除く国産モデルではほとんど見かけなくなりました。エアインテークはデザイン面のアクセントでもありますが、本来は外気を取り込んでインタークーラーを冷やす目的で設置されています。
2017年の大幅改良時には新デザインのフロントバンパー、ダークガンメタリック塗装の19インチアルミホイールを採用し、よりアグレッシブでありながら時代に合ったスマートさも兼ね備えたデザインへと進化しています。
WRX STIにグレードの区別はある?
WRX STIには、基本となる「STI」と、上位グレードの「STI Type S」の設定があります。
細かい仕様は年式によって異なりますが、「STI Type S」にはビルシュタイン社製ダンパーが備わり、マイナーチェンジ後の年式ではオプションでレカロフロントシートの設定がありました。
また、スバルテクニカインターナショナル(STI)がエンジンや足回りなどを専用チューニングし、内外装も特別仕様としたコンプリートカー「S207が2015年に、「S207」をさらに改良した「S208」が2017年にそれぞれ400台、450台限定で販売されています。
また、生産終了前には特別仕様車として「ファイナルエディション」も登場しました。
WRX STI中古車はおよそいくらくらい?
WRX STIは元々流通台数がそれほど多いモデルではないため、全体的に中古車の相場が高い傾向があります。限定数で販売されたコンプリートカーやファイナルエディションは、かなりの高値です。
2015年式:130~250万円程度
2018年式:250~430万万円程度、コンプリートカは750~900万円程度
2020年式:330~500万円程度、ファイナルエディションは710~900万円程度
お得にWRX STIに乗れる方法を利用できるか確かめてみる
WRX STIには2010年代のスバルの技術が凝縮
WRX STIは当時のスバルの技術の結晶といえる走りのフラッグシップで、今でも生産終了を惜しむ声が絶えません。中古車市場でもそれほど台数がないモデルなので、気に入った仕様を見つけたらタイミングを逃さないよう早めに検討することをおすすめします。
※この記事は、2024年5月時点の情報で制作しています