セリエA第37節が19日に行われ、インテルとラツィオが対戦した。
イゴール・トゥドール監督の就任から調子を上げているラツィオは、アウェイで今季の王者となったインテルと対戦。監督から高い評価を受けている鎌田大地はこの試合でも先発出場した。
試合開始から4分でラツィオが決定機を作る。鎌田が絶妙なスルーパスを供給すると、バレンティン・カステジャーノスがドリブルで長い距離を持ち運んで右足でシュート。これが見事にゴールネットに吸い込まれた。しかし、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入し、オフサイドの判定で得点は取り消され、鎌田のアシストは幻となった。
14分にも鎌田がチャンスを演出する。相手のパスミスを足元に収めた鎌田がまたしても絶好のスルーパスを供給し、パスを受けたカステジャーノスがペナルティエリア内から強烈なシュートを放つ。しかし、これはヤン・ゾマーのセーブに阻まれ、得点に至らなかった。
一方、インテルもゴールに迫る。27分、28分と立て続けにフェデリコ・ディマルコが強烈なシュートを放ち、枠内を捉えた。しかし、これはどちらもラツィオのGKイヴァン・プロヴェデルが見事な反応でセーブし、得点を許さなかった。
一進一退の攻防が続いた中、33分に鎌田が魅せる。ペナルティエリア手前の狭いスペースでニコロ・ロヴェッラからのパスを受けた鎌田は、細かいタッチから左足を振り抜いた。低く鋭いシュートはゴール左隅に飛び、ゴールネットを揺らした。鎌田の今季リーグ戦2点目でラツィオが先制に成功する。
さらに鎌田は35分に相手のパスをカットすると、細かいドリブルで相手をスルスルと交わしてマッティア・ザッカーニへラストパス。ザッカーニのシュートは枠に飛ばず、追加点とはならなかったが、鎌田の躍動により、ラツィオが迫力のある攻撃を仕掛けた。
後半はインテルがゴールに迫る回数を増やしたが、ラツィオも62分にペナルティエリア内からマティアス・ベシーノがシュートを放つ。しかし、これは枠をわずかに外れて追加点には至らなかった。
72分に鎌田がフェリペ・アンデルソンに代わってベンチへ下がった。すると、終盤にセットプレーから試合が動く。右サイドからのフリーキックをアレクシス・サンチェスが蹴ると、ファーサイドでデンゼル・ダンフリースが高い打点でヘディングし、ゴールネットを揺らした。
試合はこのまま1-1で終了。ラツィオは鎌田のゴールを守り切れず、1試合未消化のローマと勝ち点「60」で並ぶことになった。
【スコア】
インテル 1-1 ラツィオ
【得点者】
0-1 32分 鎌田大地(ラツィオ)
1-1 87分 デンゼル・ダンフリース(インテル)