江原啓之
<リスナーからの相談>
4年前、母が自宅で突然死しました。亡くなったことに丸3日間気付かず、警察が来て大変でした。
母と同居していた父が認知症だったため、母が亡くなったことが理解できなかった状況も、そのときにわかりました。その父も昨年、母の後を追うように亡くなりました。母には苦労をかけた父でしたが、母のことが大好きでした。
そこでお尋ねしたいことがあります。母は生前、亡くなった母の父(私の祖父)について「いつもそばにいる。横になって目を閉じると父が見える」と言っていました。一般的にご先祖様は、お盆の時期にしか帰ってこないのでしょうか? 生前の母が言っていたように、ずっと見守っているご先祖様もいるのでしょうか?
<江原からのアドバイス>
江原:(放送時間に限りがある)ラジオ番組なので多くを語ることはできないのですが、できれば私の本を読んでいただければ、(相談のようなスピリチュアルなことに関して)基本的なことはみんな書いておりますので、そこで補っていただきたいです。
回答としては、いつも(ご先祖様が生きている私たちの)そばにいるということはありません。だって(ご先祖様も)みんなそれぞれ頑張って(あの世で)生きているのです。“見守り”というのは、そばにいるというよりも「みんなが見守っていますよ」ということ。これは、亡くなればわかります。
奥迫:亡くなって理解するから、今はわからなくても良いということでしょうか?
江原:そうです。「本当かな?」と思うかもしれませんが、やはり“百聞は一見にしかず”で、そのときが来ればわかります。例えば、亡くなっていなくても、協子さんも今この瞬間だって家族に心を向けられるでしょう?
奥迫:いつでも向けられます。
江原:これも寄り添っていて、見守っているわけです。(亡くなった方に対して)「ずっとそばにいて」みたいなことを考えてしまいますが、それは違います。(あの世は)時間も空間もない世界なのだから。
そしてもう1つ。「一般的に、ご先祖様はお盆の時期にしか帰ってこない」というのは、宗教が作った方便です。仏教でも神道でも、そういう時期(ご先祖様を供養する時期)を作ったんです。簡単に言えば、“春の交通安全運動”などと一緒。春の時期だけ、交通安全に気を付けていればいいわけではありません。
奥迫:なるほど。意識しやすいように、そういう時期を作った……ということですね。
江原:そういうことです。そういうふうに、毎日忙しいなかでもご先祖様のことを思い出そうね、という意味合いもあるんです。
江原啓之、奥迫協子
●江原啓之 今夜の格言
「光が集って輝きとなるのです」
<番組概要>
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00~22:25、エフエム山陰 毎週土曜 12:30~12:55
出演者:江原啓之、奥迫協子
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/oto/