KADOKAWAは9月21日、『肝臓から脂肪を落とす お酒と甘いものを一生楽しめる飲み方、食べ方』(1,540円)を発売した。

  • 『肝臓から脂肪を落とす お酒と甘いものを一生楽しめる飲み方、食べ方』(1,540円)

同書の著者である尾形哲氏は、長野県佐久市立国保浅間総合病院外科部長で同院「スマート外来」の担当医で肝臓外科医。「スマート外来」は、尾形医師が生体肝移植手術のためにドナーの肝臓の脂肪を落としてきたノウハウから、脂肪肝、糖尿病改善のために2017年に開設した。以来、この外来では患者の8割が3カ月間で約5キロの減量に成功しているという。

同書では、その臨床経験に最新のエビデンスを加えて、肝臓に脂肪がたまる要因である「お酒」と「甘いもの」を減らし、無理なく続けられるメソッドを紹介している。

糖質ゼロのお酒も多く販売されており「糖質ゼロなら太らないのではないか」と考える人も少なくないが、アルコール度数が高ければ太るのは同じであるという。赤ワイン2杯・糖質オフハイボール1缶でも、おにぎり1個分のカロリーがあるため、晩酌は4度目の食事と同じと考えてもよいとのこと。同書では「家飲みなら」「飲み会なら」と、シーンごとのスマートな減酒のコツを、マンガと図版で解説している。

  • アルコールには糖質以上のカロリーがある

あまり知られていないこととして、筋トレや運動の後でビールを飲むと、筋肉の合成が3割も妨げられてしまうことが挙げられる。その対策として、ヨーロッパをはじめ、昨今スポーツドリンクとしての人気も高いノンアルコール・微アルコール飲料についても商品リストとともに紹介している。

  • 筋トレ後のその一杯で、筋肉の合成が妨げられる

「ノンアルコールビールにはリラックス効果がある」ことも最近の調査研究で判明しているので、お酒とノンアル飲料の使い分け方についても提案している。

脂肪肝の患者(非アルコール性脂肪性肝疾患)は、大量にお酒を飲む習慣がなくても、約2,000万人と推計されている。甘いものの食べ過ぎは、脳の指令で食欲が暴走すること。「疲れたから」「今日は頑張ったから」というご褒美スイーツが、さらに疲労感を増しているという悪循環を生んでいるという。

  • 甘いものが疲労感を大きくする

こうした負のスパイラルを上手に回避して甘い超加工食品を食べ続けないコツも紹介する。無理なガマンをし続けて、かえって「ストレス食い」に走らないポイントも解説している。