また、志尊淳演じる万太郎の相棒・竹雄と、佐久間由衣演じる万太郎の姉である綾の夫婦も大好きだと言う宮崎。
「綾さんは、何かあるたびに地面に寝っ転がって空を見上げている印象がありますが、そんな綾さんに寄り添っている竹雄さんの包み込むような優しさが大好きです。綾さんが、竹雄の名前を呼んだけど『なんちゃーない』といったやりとりをするシーンもすごく好きで、観ていてドキドキしました」
■誰かが亡くなる回は「どうしても感情が乗ってしまう」
ナレーションについては「自分が作品に出演している時よりも、物語を俯瞰で見えている感じがするので、今回はより隅々まで楽しめている気がします」と言う宮崎だが、万太郎夫妻の長女・園子がはしかで急逝する回は、感情がほとばしってしまったそうだ。
「誰かが亡くなる回は、どうしても感情が乗ってしまうので、最初に台本を読んだ時に1回泣いて、ナレーションの時には、ちゃんと俯瞰で見られるような状態にします。園ちゃんが死んでしまう回がそうで、やっぱり子どもが亡くなるのは耐えられないことだから、感情を乗せすぎずにと思ってもやはり乗ってしまいます。そこは乗せてもいいのかなと思いつつ、監督から指示をいただいて、その都度、修正していきました」
残すところ数週間となった『らんまん』。最後に宮崎は「朝ドラの醍醐味は、登場人物たちが年を重ねて成長していく姿を半年間見守っていけるところだと思っています。これから万太郎がいろんな人と再会したり、家族もどんどん増えて賑やかになっていきますから、それぞれが素敵に年を重ねていく姿を、最後まで皆さんに見守っていただきたいですし、私も語り手の立場として見守っていけたらなと思っています」と締めくくった。
1985年11月30日生まれ、東京都出身。2008年、歴代最年少でNHK大河ドラマ『篤姫』の主演に抜擢。『少年メリケンサック』(09)、『ツレがうつになりまして。』『神様のカルテ』(11)、『わが母の記』(12)、『舟を編む』(13)、『怒り』(16)などで数々の映画賞を受賞。『おおかみこどもの雨と雪』(12)、『バケモノの子』(15)、『かがみの孤城』(22)など声優としても活躍。Netflixにて映画『クレイジークルーズ』が2023年に全世界配信予定。
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