連載していたものが形になった。書くという作業も「大好き」という若月。一方で、ゼロからものを生み出す苦しさも味わった。
「本当に自分の好きな題材を、なにも言われることなくやらせてもらえた連載には感謝しかないです。それでも書き始めたときはゴールが見えているのですが、だんだん書いていくうちに同じことを繰り返したり、構成が変になってしまったりすることもあります。その都度、何度も読み返して、削ったり足したり……。しっかり起承転結をつけて書かれる方や、作家さん、脚本家さんには尊敬しかないです。自分には到底できないことです(笑)」
発売されるエッセイには、撮り下ろしの写真や、新たに書き下ろした文章も加わる。
「好き放題やらせていただいています(笑)。テーマの一つは“懐かしさ”。SNSなどでも昔のファッションを懐かしんで、盛り上がることも多いんですよね。Y2K的な平成ファッション、アムラー的なものにも挑戦しています」
多くの寄り添える言葉たちが綴られた『履きなれない靴を履き潰すまで』。若月自身は、父親からもらった「楽しんで」という言葉が心のよりどころになっているという。
「うちの父は、どんな感情でも『楽しみなさい』という人なんです。もちろん、娘に対してポジティブな言葉を伝えてくれているんだろうけれど、私自身、『楽しんで』という言葉をどんどん拡大解釈していって。例えば悲しいことがあっても、その気持ちを味わえる期間ってそれほど多くないと思えれば、それすらも楽しめる。もしオーディションに落ちても『受かった人には、この気持ちが分からない』と思ったら、それを経験できたことはきっとプラスになっていると思うんです」
視野を広く、そしてどんなことでも“楽しむ”というメンタリティーで、若月は女優、モデル、執筆、美術……表現の道を突き進む。





『履きなれない靴を履き潰すまで』掲載カット ヘアメイク:永田紫織(Nous) スタイリスト:蔵之下由衣(commune ltd.,) カーディガン、タンクトップ、ショートパンツ:全てdouble standard clothing シューズ:あしながおじさん
1994年6月27日生まれ、静岡県出身。2011年から乃木坂46で1期生として活動し、2018年11月にグループを卒業。その後は女優としてドラマ『今日から俺は!!』、『私の家政夫ナギサさん』、『共演NG』、『アンラッキーガール!』、『ユーチューバーに娘はやらん!』、『invert 城塚翡翠 倒叙集』、『ワタシってサバサバしてるから』、『王様に捧ぐ薬指』、映画『ヲタクに恋は難しい』、『劇場版ラジエーションハウス』、『ブラックナイトパレード』、Netflix『桜のような僕の恋人』などに出演。ファッション誌『Oggi』で美容専属モデルを務め、モデルとしても活躍している。



