近年、日本では背の高い軽ハイトール車が全盛期を迎えていますが、SUVはさらに高い車高と優れたユーティリティ、軽自動車では到底及ばないパワーと悪路走破性を持ち合わせています。

そこで今回は、おすすめの車高の高いSUVを紹介した上で、それぞれのスペックや特徴、中古車相場などを比較していきます。

車高の高いSUVが人気の理由

まずは、車高の高いSUVが新車・中古車問わず、現在人気なのはなぜなのか、その主な理由について見ていきましょう。

1.視野が広くて高く運転しやすい

ドライバーは車を運転する際、視覚・聴覚・触覚の全てを要しますが、その中で最も大きなウェイトを占めるのは視覚です。

背の高いSUVのドライブポジションはその他のタイプの車より高く、必然的にドライバーのアイポイントも上がるため、視認性がアップするのはもちろん安心感を得ることもできます。

また、ドライバー含め搭乗者が遠くの景色まで見渡すことができるため、アウトドアなどのレジャー時などでの解放感も増します。

アイポイントが高いと手前に死角ができるという指摘もありますが、最近の車はカメラやセンサーなどでカバーできるため、背の高いSUVに一層人気が集まっているのです。

2.背中をかがめなくても楽に乗降できる

セダンやスポーツカーの車高は高いものでも1400mm程度ですから、大人の男性はもちろん、女性や年配の方でも背を大きくかがめないと車内に乗り込むことができません。

ましてや手に大きな荷物を抱えていたり、小さな子供を連れていたりする場合は、車に乗り込むのも一苦労でしょう。

そこで、車高の高いSUVなら、ちょっと首をすくめる程度で楽に乗車可能です。

3.軽ハイトールと異なり安定感がある

現在、軽自動車市場では背の高いハイトールモデルが幅広いユーザーからの支持を集めています。ただし、軽ハイトール車種は車両重量が極端に軽いため、風が強い日や高速走行している際、左右に大きく横揺れしてしまうという弱点があります。

その点、車高の高いSUVは車両重量が軽ハイトールよりかなり重く全幅も広いため、強風時や高速走行時でも横揺れしにくく、安定感や安心感を得られるという点も人気を博している理由です。

ランドローバー ディフェンダー



ランドローバー ディフェンダーの特徴

ランドローバー社が製造するディフェンダーは、強靭なラダーフレーム構造と戦車や装甲車すら彷彿とさせる悪路走破性から、ジムニー・ジープ ラングラー・ベンツGクラスと並び、「クロカン四天王」とも呼ばれるフルサイズSUVです。

2015年、当時の衝突安全基準や排気ガス規制への対応が困難という理由から製造中止に追い込まれますが、2019年に復活し翌年からは日本での販売もスタートしています。

ランドローバー ディフェンダーの中古車相場

ランドローバー ディフェンダーを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2019年式:流通量希少のため算出不可
2020年式:698万円~1100万円
2021年式:678万円~1650万円
2022年式:700万円~1680万円
2023年式:1050万円~1620万円

ランドローバー ディフェンダーの中古車は、現時点で中古車市場に140台以上が流通しています。

現行モデルには、ロングホイールベースの「ディフェンダー110」とショートホイールベースの「ディフェンダー90」、さらに2022年5月に追加された最大サイズの「ディフェンダー130」がありますが、同条件だとディフェンダー130が最も高額となっています。

車内の広さ

ランドローバー ディフェンダーは、各国の軍用車両や警察・消防車両などに採用されるほどの、強靭なボディと悪路走破性が自慢ですが、広々とした室内空間も魅力の一つです。それを生み出す車両寸法は以下のようになっています。

【ディフェンダー130】
・全長:5275mm
・全幅:1995mm
・全高:1970mm

【ディフェンダー110】
・全長:4945mm
・全幅:1995mm
・全高:1970mm

【ディフェンダー90】
・全長:4510mm
・全幅:1995mm
・全高:1975mm

室内空間の広さを左右するホイールベースは、ディフェンダー130と110が3020mm 、ディフェンダー90が2585mmです。

装備

ランドローバー ディフェンダーには「ディフェンダー130」「ディフェンダー110」「ディフェンダー90」という3つのモデルがあります。

それぞれのグレードによって標準装備されている用品が異なりますが、「エマージェンシーブレーキ 」や「レーンキープアシスト」などの予防安全装備は、全てのグレードに標準装備です。

他にも、3Dサラウンドカメラやリアコリジョンモニター、リアトラフィックモニターなども搭載されています。

トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ

ランドローバー ディフェンダーのうち、最も大きなボディを持つ「ディフェンダー130」のラゲッジスペース容量は、最大「2277L」です。

また、大人が3人乗っても余裕を感じる広い3列目シートには、移動中もデバイスを充電できるUSB-Cポートやヒーター機構、パッド入りアームレストなどが供えられています。

先代モデルとの比較

現在ディフェンダーという名で販売されている車は、後継モデルです。先代モデルに当たる1990年発売開始の「元祖ディフェンダー」は、最新の衝突安全基準や排気ガス規制に対応することが困難だという理由から、2015年12月いったん生産終了となっています。

先代のラダーフレームから総アルミのモノコック構造に変更された現行の「2代目ディフェンダー」が登場したのは、販売終了から4年経過した2019年のことです。

日本には2020年4月から販売がスタートし、当初はショートホイールベースの「ディフェンダー90」とロングホイールベースの「ディフェンダー110」の2本立てとなっていました。

その後、2022年6月には後部を340mm延長することで、2-3-3の3列シート・レイアウトを実現した8人乗りの「ディフェンダー130」が追加されています。



メルセデスベンツ Gクラス



メルセデスベンツ Gクラスの特徴

スズキ ジムニー、ジープ ラングラー、ランドローバーディフェンダーと並び、「クロカン四天王」と呼ばれるほどの悪路走破性能と、メルセデス・ベンツの上位モデルならではの安全性・高級感を高次元で持ち合わせているのがメルセデスベンツGクラスです。

1979年の初代モデル登場時からNATOに採用される軍用モデルをモチーフとした力強いフォルムを引き継ぎつつ、新素材や新技術の導入・採用によって、乗り心地や燃費性能なども代を追うごとに向上している世界最高峰のフルサイズSUVです。

メルセデスベンツ Gクラスの中古車相場

メルセデスベンツ Gクラスにおいて人気のある「G350d」グレードを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2016年式:698万円~1080万円
2017年式:798万円~1198万円
2018年式:918万円~1190万円
2019年式:流通量希少のため算出不可
2020年式:流通量希少のため算出不可
2021年式:流通量希少のため算出不可

メルセデスベンツ Gクラス G350dの中古車は、現時点で中古車市場に120台以上が流通しています。

比較的新しいグレードのため、車両状態がよく、走行距離が短いものが多いです。

車内の広さ

メルセデスベンツ Gクラスは、見るからに力強く頑丈そうなボディと一目で「ベンツ」とわかる特徴的なデザインで人気があります。

また、過酷な状況での走行時においてもリラックスして過ごすことができる広い車内空間も魅力です。それを生み出す車両寸法は以下のようになっています。

・全長:4660mm
・全幅:1930mm
・全高:1975mm

室内空間の広さを左右するホイールベースは2890mmで、乗車定員は5名です。

装備

メルセデスベンツ Gクラスのグレードは、「G350d」「G550」「AMG G63」の3つです。

それぞれのグレードによって標準装備されている用品が異なりますが、「CPA(衝突警告システム)」や「アクティブブレーキアシスト」などの予防安全装備は、全てのグレードに標準装備されています。

他にも、トラフィックサインアシストやリアクロストラフィックアラートなども搭載されています。

トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ

メルセデスベンツ Gクラスのラゲッジスペース容量は通常時「667L」、後部座席を倒した場合は「1941L」です。

また、車内の要所要所にカップホルダーや小物入れ、収納スペースなどがバランスよく配置されており、アウトドアはもちろん普段使いでも不自由さを感じることはありません。

先代モデルとの比較

初代:1979年~1990年
元々は、ヨーロッパ各地に配置される軍用車両として開発されたのが「ゲレンデ」こと初代ベンツGクラスの始まりです。

ベンツGクラスが多少障害物に当たっても、びくともしそうにない強靭な体と、明るさ・防水性・耐久性に優れる丸目ヘッドライトを継承しているのは、そのためです。

2代目前期:1990年~2018年
1989年に初のメジャーチェンジを受けて登場したこの世代から、オフロード・オンロードの両方で安定した走行が可能なフルタイム4WDになり、SUVとしてのユーティリティが向上しています。

なお、モデル中盤の2007年にはベンツGLクラスが登場していますが、名前こそ似ているものの、両者は全く系譜の異なる別の車種です。

2代目後期(現行モデル):2018年~
型番こそ変わりませんが、2018年にメジャーチェンジ並みの大きな変更・改良が行われたこのモデルが、現在販売されているベンツGクラスです。

外装では、ヘッドライト・リアコンビネーションランプのLED化やフロントデザインの変更などが実施されています。

さらに、全長と全幅の拡大による室内スペースのワイド化や、「レーダーセーフティパッケージ」などの安全運転支援システムが追加され、よりプレミアムSUVとしての完成度が増しています。



トヨタ ランドクルーザー



トヨタ ランドクルーザーの特徴

「ランクル」の愛称で親しまれているランドクルーザーは、トヨタが70年以上製造・販売を続けている大型クロスカントリーSUVです。

2021年に登場した現行モデルは、持ち前の耐久性や悪路走破性が向上しただけではなく、時代に応じた先進・安全装備も搭載するなど格段に進化してます。

そのため、納車が「5年待ち」という異例の事態に陥るほどデビュー直後から受注が殺到しています。その上、コロナ禍による原料・人員不足の影響もあり、2022年7月1日をもって一時注文停止となっています。

トヨタ ランドクルーザーの中古車相場

トヨタ ランドクルーザーの「ZX」グレードを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2021年式:1078万円~1512万円
2022年式:1138万円~1810万円
2023年式:1159万円〜1529万円
トヨタ ランドクルーザー ZXグレードの中古車は、現時点で中古車市場に80台以上が流通しています。

ランドクルーザーはリセールバリューが高く、中古での値崩れが少ない車種です。特に現行モデルはデビューからまだ日が浅いため、どれも販売価格が高額になっています。

しかし、現在の受注停止期間が長引いてしまった場合、中古市場に出回っている現行モデルの販売価格が軒並み高騰していくことも考えられるため、今が買い時だとも考えられます。

車内の広さ

トヨタ ランドクルーザーは、どんな悪路でもスイスイ走破するうえ、安定感・快適性・静粛性が高く、乗っている人が疲れないなど魅力がたくさんあります。その車内の広さは、以下のようになっています。

・室内長:1955mm(5人乗り)2755mm(7人乗り)
・室内幅:1640mm
・室内高:1190mm

アイポイントの高さ確保や悪路走破性・乗降性向上などを望める最低地上高は225mmで、乗車定員は5名または7名です。

装備

トヨタ ランドクルーザーには、ガソリンモデルとディーゼルモデルの2タイプがあります。

それぞれのタイプやグレードによって標準装備されている用品が異なりますが、予防安全装備の「プリクラッシュセーフティ」や「レーダークルーズコントロール」などは、全てのタイプ・グレードに標準装備されています。

他にも、前方カメラで道路標識を認識し、車内ディスプレイに表示してくれる「ロードサインアシスト」や「先行者発進告知機能」なども搭載されています。

また、グレードによって異なりますが、レーンディパーチャーアシストやレーントレーシングアシストといった次世代型の運転支援装備が採用されているのも、現行モデルの特徴です。

税金

まず毎年4月1日時点の所有者に対して課せられる自動車税は「57,000円/年」となります。

次に、継続車検時に支払うことになる重量税についてはグレードによって異なり、「20,500円/年」または「24,600円/年」です。

先代モデルとの比較

100系(先々代モデル):1998年~2007年
「トップ・オブ・SUV」と銘打たれ、1998年に登場したこのモデルの上位グレードには、当時のSUVとしては国内最大である「4.6L V型8気筒DOHC32バルブエンジン」が搭載されています。

この世代よりランドクルーザーは、従来モデルまでの強靭さや実用性の高さはそのままに、高級セダン並みのラグジュアリー感も備えたプレミアムなフルサイズSUVとして世界中で広く認知されることになります。

200系(先代モデル):2007年~2011年
デザインなどの基本コンセプトは引き継いでいるものの、100系で評価されたラグジュアリー感を高めるため、ロードノイズや振動伝達の軽減など乗り心地の向上を図る改良が施されているのが特徴です。

また、クロカン本来の悪路走破性の向上も図られており、エンジンとブレーキを自動制御し、極低速を維持することで車両を安定させるクロールコントロールを世界で初めて設定しています。

300系(現行モデル):2021年~
GA-Fプラットフォームが採用されたこのモデルは、持ち前のタフさは維持しつつ車両重量が先代より200kgも軽くなっています。これにより、旋回能力をはじめとする動態性能が向上したのに加え、高速走行時の安定化や低燃費化など様々な点が進化しています。

また、搭載エンジンは時代に合わせてダウンサイズするもツインターボを採用しているため、加速性能や悪路走破時に欠かせないのパワーなどは健在です。

なお、この世代では国内モデルとしては100系以来となる「ディーゼルモデル」が復活しました。



三菱 パジェロ



三菱 パジェロの特徴

世界一過酷なモータースポーツ競技とも言われる「パリ・ダカールラリー」において、通算6度も総合優勝するなどそのタフネスさや悪路走破性の高さで、1990年代に始まったRVブームの火付け役となったのが三菱 パジェロです。

国内における大型4WDの代名詞的存在で、小型SUVのパジェロ・イオ&ジュニアや軽自動車規格のパジェロ・ミニといった派生モデルも登場し、いずれも人気を博しました。

しかし、2019年に国内向けが、2021年には海外向けも惜しまれつつ生産を終了しており、現在は中古車市場でしか入手することができません。

三菱 パジェロの中古車相場

三菱 パジェロを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2006年式:89万円~159万円
2007年式:69万円~208万円
2008年式:79万円~218万円
2009年式:89万円~258万円
2010年式:125万円~285万円
2011年式:108万円~254万円
2012年式:99万円~308万円
2013年式:129万円~326万円
2014年式:129万円~409万円
2015年式:139万円~389万円
2016年式:129万円~409万円
2017年式:193万円~379万円
2018年式:292万円~419万円
2019年式:399万円~572万円

三菱 パジェロの中古車は、現時点で中古車市場に200台以上が流通しています。

国内の道路事情にマッチした、ショットボディタイプのほうが市場に多く出回っているようです。

また、モデルとして13年間の長きにわたり販売されていたうえ、本格派クロカンという性格上、車両状態や走行距離にかなりの差があり、それに合わせて販売価格も大きく上下します。

人気のボディカラー

三菱 パジェロのボディカラーは、下記のようにモノトーン5色、3WAYツートン1色の計6パターンが設定されています。

【モノトーン】
・ディープレッドマイカ
・スターリングシルバーメタリック
・ディープブロンズメタリック
・ブラックマイカ
・ウォームホワイトパール

【3WAYツートン】
・スターリングシルバーメタリック×アイガーグレーメタリック

この中では、光沢感のある黒色の「ブラックマイカ」と、パジェロのイメージカラーリングと言えるツートンの「スターリングシルバーメタリック×アイガーグレーメタリック」が人気です。

スペック

エンジンは、3.0L V型6気筒SOHC24バルブ最高出力178ps

ボディサイズは、全長4385mm×全幅1875 mm×全高1850mm

※グレードがショートVR-1の場合のスペックになります。

歴代の三菱 パジェロ

初代パジェロは、三菱が製造・販売していた小型トラックであるフォルテをベースに開発が進み、1982年5月に多目的使用可能なオフロード車として販売開始されました。

販売当初は「ディーゼルターボ」「ディーゼルNA」「ガソリンNA」モデルの3本立てで、4ナンバーの小型貨物車登録でした。

その後、ディーゼルターボ及びガソリンターボエンジンを搭載したメタルトップ使用の5ナンバー・乗用モデルが追加されています。

また、1983年にはこの車体で「パリ・ダカールラリー」に出場し、市販車無改造部門でのデビュー・トゥ・ウィンをかざると、三菱パジェロの名は一気に世界中に広まりました。

市販車として爆発的にヒットしたのは、1991年に登場した2代目モデルです。この世代では、当時の主流だったパートタイム4WDとしての悪路走破性をキープしたまま、あらゆる走行シーンで車内から自由に駆動方式を変えられる「スーパーセレクト4WD」が世界で初めて搭載されています。

これにより、三菱パジェロは「パリ・ダカールラリー」で総合優勝するほどのタフさと悪路走破性を持ちながら、街乗りなどの日常利用でもユーティリティの高さを発揮するSUVとして進化を遂げることになるのです。

先代モデルとの比較

2代目:1991年~1999年
国内RVブームをけん引した2代目パジェロから、小回りの利く「ショートホールベース」と、広々とした室内空間が特徴である「ロングホイールベース」の2種類が設定されることになります。

初代のセールスが順調だったこともあり、三菱としては特に長い開発期間とコストが費やされました。その結果、水中走行がある程度可能になるほど車体の屈強さと完成度が増し、結果的には累計115万台以上を売り上げる大ヒット作となります。

3代目:1999年~2006年
国内でのRVブームがミニバンブームにとって代わり始めた1999年に登場したのが、3代目パジェロです。

本格派クロカンからSUVへの進化を果たすため、先代までのラダーフレーム構造からモノコックボディをラダーフレームの中に入れ込む「ラダーフレーム・ビルトイン・モノコックボディ」が採用されました。

4代目(最終モデル):2006年~2021年
現在、中古車市場で購入できる最も新しいモデルです。

先代と同じく操作性・安定性・快適性の向上が見込めるラダーフレーム・ビルトイン・モノコックボディが採用されましたが、高張力鋼板の多用や溶接個所の拡大によって先代よりボディ強度は増しています。

三菱パジェロは、走行性能や安全性能などが代を追うごとに進化しています。デザインも時代の流れに合わせて若干変化しているものの、「悪路をものともせずタフで頑丈」という基本的なところはあまり変わらないのが特徴です。

ただし、この最終モデルについては長い販売期間の間にマイナーチェンジや一部改良、グレード・特別仕様車の追加・廃止などが繰り返されています。そのため、中古購入する際は販売価格だけではなく、年式やグレードによって異なる装備や仕様・スペックなどについて、よく確認する必要があります。



レクサス LX



レクサス LXの特徴

LXは、トヨタが展開する高級車ブランド「レクサス」が1996年から販売しているプレミアムSUVです。

同社が70年以上販売しているランドクルーザーの兄弟車に当たります。ランドクルーザー譲りの強靭なボディと悪路走破性を持ちつつ、外装・内装ともにランドクルーザーより数段豪華に仕上げているのが特徴です。

レクサス LXの中古車相場

レクサス LXを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2022年式:1630万円~2480万円
2023年式:1946万円~2390万円

レクサス LXの中古車は、現時点で中古車市場に40台以上が流通しています。

現行モデルがデビューしてまだ日が浅いため、全体的に車両状態がよく、走行距離が短いものがほとんどです。

車内の広さ

レクサス LXは、新車価格が1200万円を超える超高級SUVでありながら、ランドクルーザーに匹敵するオフロード性能を持っているのが特徴ですが、全長5100mmというロングボディを活かしたゆとりあるキャビンをもっており、その車内の広さは以下のようになっています。

・室内長:1950mm
・室内幅:1630mm
・室内高:1190mm

アイポイントの高さ確保や、悪路走破性・乗降性向上などを望める最低地上高は200mmで、乗車定員は4名、5名、7名です。

装備

レクサス LXには「4人乗り」「5人乗り」「7人乗り」という3つのタイプがあります。

それぞれのタイプによって標準装備されている用品が異なりますが、「プリクラッシュセーフティ」や「レーントレーシングアシスト」などの予防安全装備は、全てのタイプに標準装備です。

他にも、パーキングサポートブレーキやヒルスタートアシストコントロールなども搭載されています。

税金

まず毎年4月1日時点の所有者に対して課せられる自動車税は「57,000円/年」となります。

継続車検時に支払うことになる重量税については「24,600円/年」です。

先代モデルとの比較

2代目:1998年~2007年
兄弟車であるランドクルーザーと揃って1998年にフルモデルチェンジされたモデルです。

内装にパワーシートや木目調のインパネが採用されたほか、近赤外線ランプを用いた暗視カメラなど、レクサスのフラッグシップSUVにふさわしい高級装備が搭載されていました。

3代目:2007年~2022年
新開発の5.7L V8エンジンを搭載する、歴代最大排気量を誇るモデルです。

悪路走破性と優れた乗り心地を両立する「4-Wheel AHC」や、ドライバーの嗜好に応じた走行モードを実現するCUSTOMIZEモード搭載の「ドライブモードセレクト」を、レクサス車として初搭載しています。

なお、この世代途中までLXは「海外専売モデル」でしたが、2015年に行われた2回目のマイナーチェンジを機に日本市場での販売が始まっています。

4代目(現行モデル):2022年~
日本仕様車として初めてのフルモデルチェンジを受けたこの世代には、RVとして不可欠な強度と耐久性を持ちつつ軽量化を実現した「GA-Fプラットフォーム」と呼ばれるTNGA世代のラダーフレームが採用されています。

搭載エンジンは3.5Lまで大幅にダウンサイジングされたものの、ターボを搭載したことでパワフルになっているのが特徴です。



ランドローバー ディスカバリー



ランドローバー ディスカバリーの特徴

ディスカバリーは、ランドローバーのフラッグシップモデルであるレンジローバーをやや大衆化したような、同社の主力フルサイズSUVです。

とはいえ、ランドローバーならではの高い悪路走破性はもちろん、代を追うごとにプレミアム化が図られ、SUVとしての多用途性の高さでは上位モデルであるレンジローバーシリーズを上回るとさえ言われています。

ランドローバー ディスカバリーの中古車相場

ランドローバー ディスカバリーを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2017年式:519万円~659万円
2018年式:514万円~758万円
2019年式:655万円~738万円
2020年式:668万円~768万円
2021年式:流通量希少のため算出不可
2022年式:流通量希少のため算出不可
2023年式:流通量希少のため算出不可

ランドローバー ディスカバリーの中古車は、現時点で中古車市場に25台以上が流通しています。

プレミアム化に伴って年々新車価格が上昇し、2020年モデルの上位グレードは1000万円を超えたためか、2021年式以降の中古車はあまり出回っていません。

人気のボディカラー

ランドローバー ディスカバリーのボディカラーは、下記のソリッド2色、メタリック6色、プレミアムメタリック4色の計12バリエーションが設定されています。

【ソリッド】
・フジホワイト
・ナルヴィックブラック

【メタリック】
・ユーロンホワイト
・インダスシルバー
・アイガーグレー
・ポルトフィーノブルー
・サントリーニブラック
・バイロンブルー

【プレミアムメタリック】
・ナミブオレンジ
・ファラロンブラック
・シリコンシルバー
・カルパチアングレー

この中では、純白の「フジ・ホワイト」と、漆黒の「サントリーニブラック」が人気です。

スペック

エンジンは、ガソリンエンジンモデルが3.0L・P360マイルドハイブリッド最高出力360ps、ディーゼルエンジンモデルが3.0L・D300マイルドハイブリッド最高出力300ps

ボディサイズは全長4956mm×全幅2220mm×全高1888mm

歴代のランドローバー ディスカバリー

ディスカバリーは1989年、ランドローバー社としては異例の広告費を費やし、同社の中核を担う本格派クロカンとしてデビューしました。

コストダウンと大量生産を実現するため、レンジローバーのメカニズム・構造が多数流用されており、日本への正規輸入が始まったのは初代モデル販売中の1991年からです。

1994年に初めてのモデルチェンジを受けた2代目ディスカバリーは、「セカンドレンジの普及版」という基本的な立ち位置はそのままに、走行性能や装備は大幅に向上しているのが特徴です。

例えば、下り坂を走行する際に自動で安全な速度を保つ「ヒルディセントコントロール」やコーナリングのロールを抑制するACEを搭載するなど、オンロード・オフロード双方での快適性が進化しています。

その後、2004年に3代目、2009年に4代目と代替わりするごとに高級化路線を強めてきたディスカバリーは、いまやメルセデス・ベンツ「ゲレンデ」に匹敵するプレミアムSUVに変貌を遂げています。

先代モデルとの比較

3代目:2004年~2009年
この頃ランドローバー社は米・フォード車の傘下に属していたため、この世代のディスカバリーはデザイン的にややアメリカナイズされ、モダンな装いとなっています。

また、車内に設置されたダイヤル操作で地形にあった走行モードを選択すると、あらゆる路面下で最適な走行状態を保つことができる「テレイン・レスポンス」を搭載しています。

その他にも、四輪駆動システムや足回り関連の装備が多岐にわたり改良・追加装備された結果、深さ700mmの川を渡れるほどオフロード性能が向上しているそうです。

日本では2005年5月に販売がスタートし、最高グレードである「HSE」の販売価格は759万円でした。

4代目:2008年~2016年
現在と同じ、インドのタタ・モーターズの傘下になって初めて販売されたモデルです。

外観こそ3代目モデルと酷似しているものの、最上位グレードの搭載エンジンが4.4Lから5Lへアップサイジングされ、出力・トルクともに向上しています。また、3代目以上に内外装のプレミアム化が進められました。

日本での販売開始は2009年12月からで、最高グレードである「HSE」の販売価格は794万円です。

5代目(現行モデル):2017年~
2016年9月、パリモーターショーで世界に向け発表された現行となる5代目モデルは、ディスカバリーの伝統と言えるラダーフレームではなく、乗り心地向上や室内空間の拡大を図れるモノコック構造を採用しているのが最大の特徴です。

この世代ではスタンダードグレードである「SE」が廃止され、ディスカバリーの上級グレードとして「ディスカバリー HSEラグジュアリー」を新たに設定しました。

また、3.0L V型6気筒スーパーチャージドエンジン搭載のガソリンエンジンモデルに加え、3.0L V型6気筒ターボチャージドエンジン搭載のディーゼルエンジンモデルも用意されています。



ジープ ラングラー



ジープ ラングラーの特徴

ラングラーは、元々アメリカ陸軍の依頼で軍用車量の製造を行っていたジープブランドの伝統を最も色濃く受け継いでいると言われる、本格派クロスカントリーSUVです。

「4WD×コンバーチブル」という他に類を見ない独特のスタイリングと、圧倒的な悪路走破性で1987年の誕生以来40年以上にわたってコアなファンを集め続けています。

ジープ ラングラーの中古車相場

ジープ ラングラーにおいて人気のある、「アンリミテッド・サハラ(4ドア)」を中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>

2018年式:429万円~840万円
2019年式:438万円~818万円
2020年式:458万円~1130万円
2021年式:528万円~858万円
2022年式:638万円~873万円
2023年式:678万円~898万円

ジープ ラングラー アンリミテッド・サハラ(4ドア)の中古車は、現時点で中古車市場に420台以上が流通しています。

なお、ラングラーには4ドアタイプとは別に2ドアタイプも存在しますが、前者に比べ後者は中古車市場での流通量が極端に少ないです。

人気のボディカラー

ジープ ラングラーのボディカラーは、下記の6色が設定されています。

・ブラック
・ブライトホワイト
・ファイヤークラッカーレッド
・スティンググレー
・サージグリーン
・アール

この中では、無難で清潔感があり、リセールバリューも優秀な「ホワイト」が人気です。

スペック

エンジンは、2L直列4気筒 DOHCターボ最高出力272ps

ボディサイズは、全長4870mm×全幅1895mm×全高1845mm

歴代のジープ ラングラー

1987年、ジープとして初の市販車シリーズとはいえ、販売打数が極端に少なかった「ジープ・CJ」の後継車種として、ラングラーは誕生しました。

丸目2灯とセブンスロットグリル、外せるオープンボディをCJから引き継ぎつつ、ホイールベースの延長やタイヤのインチダウンなどによって、舗装された道路での走行安定性も向上しています。

その後、代を追うごとに環境性能、燃費性能、安全性能などが向上されつつ、ジープの伝統を守るモデルとして多くのファンから愛されています。

先代モデルとの比較

2代目:1996年~2006年
2代目モデルは1996年春に登場し、2006年まで10年間にわたり販売されました。

販売当初はグランドチェロキーと同じ4L直列6気筒エンジンが搭載されていました。その後、2.5L直列4気筒、2.4L直列4気筒と徐々にダウンサイジングされています。

また、このモデルからイモビライザーキーが採用されたり、音響システムが改善されたりと機能性や快適性が見直されています。

3代目:2007年~2017年
2006年の北米国際オートショーで発表されたこの世代では、ラングラー初となる4ドアモデルが追加されています。また、これまでの世代より大幅にサイズが拡大され、室内空間に余裕が生まれています。

搭載エンジンはクライスラー製の3.8LV6気筒エンジンで、車両サイズは全長4405mm×全幅1877mm×全高1800mmです。

4代目(現行モデル):2018年~
ラングラー初のハイブリッドタイプが追加された現行モデルは、2017年11月のLAオートショーで販売が発表されました。

快適性と居住性を最大限高めた「サハラ」とタフな四輪駆動システムを搭載した「ルビコン」、武骨さとカジュアルさを持つ「スポーツ」という3本立てになっています。



※本記事は、2023年5月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。