N-ARKは6月7日、海洋を新たな経済空間とする「NEW OCEAN」を生み出すことを目的とした、海上未病都市「Dogen City」の事業構想を発表した。

  • 海上未病都市Dogen City

同施設のコンセプトは、医食住情電資を「同源」に融合させる事。平時には海上未病都市として機能し、自然災害時にはスタンドアローンでも機能するように設計された持続可能な都市を目指す。規模は直径1.58km、周囲約4kmで、「1里1時間」に相当し、1万人の住民が活動する。

  • 概要

同施設は、次の3つのインフラプロダクトから成り立つ。

1つ目は「リング」。生活インフラと公共住宅を提供し、居住可能なゾーンを実現。船のような形状で内湾を保護し、津波も防ぐという。2つ目は、「海中エッジデータセンター」。海中で冷却され、エネルギー消費を抑えながら、都市運営OSやヘルスケアデータ分析、創薬シミュレーションなどの高付加価値サービスを提供する。3つ目は、「浮体建築」。内湾で自由に移動可能で、土地制約を受けず、都市機能を柔軟に組み替えることができるという。

  • 3つのインフラプロダクトから成立

住民は、リングデバイス、血液採取、ゲノム分析から都市OS「Dogen」によって生活圏データの管理と分析を行い、日常的に遠隔医療を受けることが可能。また、海中エッジデータセンターの演算処理で遠隔ロボット手術などの先端医療も受けることができるという。

  • City OS

さらに、海水農業と複合養殖で生まれる食材やクイジーン、海水温泉を組み合わせたメディカルツーリズムも提供するほか、自然災害の被災者・気候難民の受け入れや高度教育も行うとしている。