マーリンズ戦に「3番・投手」で先発出場したエンゼルスの大谷

◆ 首位打者経験のある二人に痛打許す

 エンゼルスの大谷翔平選手(28)が27日(日本時間28日)、本拠地エンゼルス・スタジアムでのマーリンズ戦に「3番・投手」で先発出場。6回2失点10奪三振と力投し、6勝目の権利を得て救援陣にバトンを渡した。

 初回、先頭のデービスを内角スプリットで詰まらせると、高く弾んだ投ゴロをジャンプしながら軽快に捕球。ここまではよかったが、一塁への送球が逸れてしまい、自らの失策で無死二塁のピンチを招いた。そのあと二死まで漕ぎつけたが、一、三塁で元DeNAで2021年のア・リーグ首位打者・グリエルに痛打。カウント1-2後の真ん中に入ったスプリットを左前へ弾き返され先制を許した。

 2回から4回までは危なげなく無失点。1-1の同点で迎えた5回は不運な内野安打などで無死一、二塁としたが、1番・デービスを遊ゴロ併殺に仕留めた。二死三塁で迎えた2番・ソレアの打席では、ギアを上げ101マイル(約163キロ)を計測。しかし、ソレアを打ち取ることはできず四球を与えてしまった。

 二死一、三塁となり、打席には2022年のア・リーグ首位打者で、ツインズからマーリンズへ移籍した今季もここまでナ・リーグ1位の打率.374をマークしている3番・アラエス。ここもギアを上げ160キロ近い直球2球で2ストライクと追い込んだが、3球目の甘くなったスプリットを右前へ弾き返され勝ち越しを許した。

 6回はすべてのアウトを三振で奪い、2ケタ10三振に到達。投手・大谷は6回109球、6安打2失点(自責点1)、10奪三振3四球の内容で降板し、防御率は2.91となった。

 自らを援護したい打者・大谷だが、一死一、二塁だった5回の第3打席は二ゴロ併殺に倒れるなど、6回まで3打数無安打。それでも1-2と1点ビハインドで迎えた6回裏、エンゼルスは二死二、三塁の好機で代打・タイスが2点適時打を右前へ運び逆転に成功。これで6勝目の権利を得た大谷は、7回からは「3番・指名打者」として自らの白星を確実にする一打が期待される。