2006年にスタートした前身の『警視庁捜査一課9係』を含め、15年を超えて愛されている人気ドラマシリーズの最新作『特捜9 season6』(テレビ朝日系毎週水曜21:00~)。女優の深川麻衣演じる、昨シーズンより加わった負けん気の強い真面目な刑事・高尾由真が今シーズンも続投し、主演の井ノ原快彦演じる浅輪直樹とタッグを組んで捜査する姿や、羽田美智子演じる小宮山志保と仲睦まじく話す姿が評判を呼んでいる。

今回は深川に、今シーズンへの意気込みや現場でのエピソードについてインタビュー。「皆さんもれなくチャーミングなんです!」と、共演者への愛を存分に語ってくれた。そんな取材中には、思わぬメンバーが通りかかり……?

  • 女優の深川麻衣 撮影:泉山美代子

    女優の深川麻衣 撮影:泉山美代子

■新加入した昨年、クランクアップで涙

――深川さんは昨年の 『season5』から『特捜9』に加入されました。歴史ある作品に参加されることへのプレッシャーもあったかと思いますが、撮影を終えたときはどんな心境でしたか。

無事に終わってホッとしたという気持ちが一番大きかったです。15年以上も続くドラマに新たに参加させていただくのは初めての経験だったので、うまく馴染めるだろうかと心配だったのですが、共演者の皆さんが家族のようにあたたかく迎え入れてくださり、積極的に話しかけてくださったおかげで、不安はすぐに吹き飛びました。それでも、先輩方が演じる個性の強い特捜班の面々の中で、由真という役をどう作っていこう、どんな立ち位置でいようと考え続けることへの緊張感はずっと持っていたので、クランクアップのあいさつでは胸がいっぱいになって泣いてしまいました。

――そんな昨シーズンを経て、今シーズンの意気込みは。

遊び心を持って楽しみたいと思っています。第1話の台本を読んだとき、由真と先輩たちとの距離が近づき、班長(中村梅雀演じる国木田誠二)への言葉もいい意味で遠慮がなくなっている印象を持ちました。昨シーズンから1年経っていますが、その間に由真は昇進したり、特捜班の中で人間関係を築いてきたりと、私たちと同じように1年を過ごして来たんだなと。そんな“時の経過”を意識して演じています。由真が班長にちょっぴり強気に出られるのは、家族のように親しくなったからでもあり、若さゆえでもあり、もともとの気の強さもあり……由真についていろいろ考えを巡らせる余白を残してくださっているので、役作りが楽しいです。また、今シーズンはバディが固定されていないので、いろんな方と捜査に行く面白さも感じています。

■『特捜9』の先輩方はもれなくチャーミング

――そんな中でも、直樹とバディを組んで動くシーンが多いと思いますが、井ノ原さんのお芝居で魅力に感じるところを教えてください。

取り調べシーンがすごく好きです。刑事という立場なので、容疑者からしっかり話を引き出さないといけないのですが、ときには寄り添いながらという緩急がすごく素敵で。説得力のある言葉を聞いていて、泣きそうになったことが何度もあります。井ノ原さんと浅輪さんのお人柄が相まって生まれる魅力的なシーンだと思います。

――昨年の取材では、井ノ原さんとよく喫茶店のお話をされていると仰っていましたが、最近の井ノ原さんとのエピソードがあれば教えてください。

『特捜9』の皆さんは、ベテランの先輩方ばかりなのに、どうしてこんなにかわいいんだろうというくらいもれなくチャーミングなんです! 井ノ原さんは誰に対しても気さくに話してくださる方。つい最近も井ノ原さんと共演した友達が、「井ノ原さん、とても優しくて面白い方で感動した」と言っていて、皆を虜にする方です。

■井ノ原快彦は“国民のお兄ちゃん”

――では、井ノ原さんの最新チャーミングエピソードは。

どれがいいか悩むくらいたくさんあります! 最近ですと、お昼のお弁当をみんなで食べるときに、天気がよかったのでスタッフさんがスタジオの前にテーブルとイスを並べてくれて、そこで食べていたんです。どこかから音楽が聴こえるなと思ったら、井ノ原さんがハワイアンな音楽をスマホから流してくれていて!(笑)その日のお弁当がジャンバラヤなどアメリカンな料理だったので、ハワイアンレストランにいるみたいだねーとみんなで癒されました。

井ノ原:(取材スペースに偶然通りかかる)お疲れ様です……あ、取材中?

今ちょうど井ノ原さんのチャーミングエピソードを話していたんです!

井ノ原:やめろよ~(笑)。(笑顔で去っていく)

(笑)。最初は「こんなに気さくに接してくださるの!?」と驚きました。正に“国民のお兄ちゃん”! いつも笑顔でニコニコされていますが、ちゃんと締めるところは締めてくださるメリハリも素敵です。