神戸市交通局は1日、板宿駅(市営地下鉄西神・山手線)の大規模リニューアルに伴う「板宿駅リニューアルデザイン市民投票」の結果を発表した。3つのデザイン案から1つを選ぶウェブ投票を3月17日から4月16日まで実施し、投票総数4,518票のうち2,513票(56%)を獲得したC案が選出された。

  • デザインC案のコンコース(改札付近)

投票結果は、A案「『まちの継承』 ~アーケードをモチーフに過去・現在・未来と続くまちを表現~」1,063票(23%)、B案「『まちの拡がり』 ~縦横に拡がる商店街の街割りを基調にした格子状デザイン~」942票(21%)、C案「『まちの活気』 ~まちの賑わいと温もりを落ち着いた調子で表現~」2,513票(56%)。最多得票数となったC案は、年齢別投票結果でも全年齢層で最も多くの票を獲得している。

C案のデザインは改札口・券売機等のエリアを円形の飾り天井で空間化し、まちのにぎわいと活気を感じられる駅空間としたほか、木調の素材感により、まちのぬくもりを落ち着いた調子で表現。須磨区の花「コスモス」、須磨区の木「松」をイメージしたピンクと緑を所々にアクセントとして使用している。

  • デザインC案のプラットホーム

  • デザインC案の地上出入口

投票とともに981件の自由意見も寄せられた。C案を選んだ理由として、「デザインを凝り過ぎてなく、改装コストや、維持コストが安そう、ホームの柱周りのベンチが一人分のスペースを明確に区切らず、より多くの人が座れそう、地上出入口の屋根と壁に木目を採用し、窓も多用することで明るくてよい」「地下鉄の駅は薄暗いイメージがありましたが、円形を取り入れたデザインとアクセントカラーがとても良いと思いました」などの意見があった。

これらの意見を参考にしつつ、決定したデザインをもとに親しまれる駅をめざすとのこと。今後のスケジュールとして、実施設計を2023年度末に完了する予定。工事期間は2024年度前半から2025年度末までの計画となっている。