ヤフー(Yahoo! JAPAN)は2月14日、オンラインショッピングモール「Yahoo!ショッピング」の一次流通データと、ネットオークションサービス「ヤフオク!」の二次流通データを比較分析し、消費動向やトレンドなどを「ヤフオク!データラボ」として公開した。

  • 「Yahoo!ショッピング」と「ヤフオク!」のデータを比較分析して消費動向やトレンドなどを可視化した「ヤフオク!データラボ」

ヤフオク!データラボでは、Yahoo!ショッピングの新品商品とヤフオク!の出品商品(ストア出品を除く)における、2021年と2022年の年間取扱高のカテゴリごとの変化率(上昇率・下降率)をランキング形式にして、一次流通・二次流通での近年の変化を可視化している。

Yahoo!ショッピングのカテゴリ上昇ランキング1位は旅行用品。全国旅行支援などの影響により旅の需要が復活したことで、スーツケースやキャリーバッグに加え、変換プラグや海外用ドライヤーなどの旅行用家電の注文が増加。以下、2位がDIY用品、3位がカメラ、4位がトレーディングカード、5位がタブレットPCと続いた。

ヤフオク!のカテゴリ上昇率ランキングは、レディースアクセサリーが1位となった。なかでも真珠・カラーストーンのネックレスが春先に伸長。前年は中止となっていた卒業式や入学式が今年は開催されたことに伴い、フォーマル用のアクセサリーの購入が上昇したとヤフーはみている。以下、2位が工具、DIY用品、3位がブランド腕時計、4位がカメラ、光学機器、5位がアンティーク雑貨(喫煙グッズ)であった。

  • カテゴリ上昇率ランキング

そのほか、Yahoo!ショッピング/ヤフオク!ともに、コロナ禍のDIY人気の影響で2位にDIY用品がランクイン。ヤフオク!ではコロナ禍の巣ごもり志向で住宅需要が拡大した一方で、海外の製造拠点のロックダウンやロシアのウクライナ侵攻の影響による銅などの原材料価格の高騰もあり、建築材料・住宅設備関連製品の購入が伸びたと見られる。

カメラカテゴリもYahoo!ショッピング/ヤフオク!で上昇しており、ミラーレス一眼レフ、交換レンズやインスタントカメラなどが購入されているという。

また、季節によって購入者数・購入価格が変動するカテゴリにおいて、一次・二次流通を比較して変動のタイミングや幅に違いがあるか「メンズ半袖シャツ」を例に分析。Yahoo!ショッピングにおける「メンズ半袖シャツ」の購入者数は4~6月にかけて急増し、ピークを迎えた7月から下降している。一方ヤフオク!も傾向は似ているが上昇下降はなだらかとなっている。

  • 一次流通と二次流通での購入タイミングや価格などの比較

購入単価をみると、Yahoo!ショッピングでは価格のピークが5月にあるのに対して、ヤフオク!ではトップシーズン中でも価格が変動しにくい。さらに、Yahoo!ショッピングではシーズンの序盤で売り切れたり、7月後半はセールが始まったりして値が下がる中、そのシーズンの流行のカジュアルシャツが少し時間をあけてヤフオク!で取引されている可能性があるとし、新品一次流通市場と中古品二次流通市場の特徴があらわれている。

ほかにも、ヤフオク!データラボでは、コロナ禍で増えた「家飲み」を背景に、Yahoo!ショッピングとヤフオク!の「お酒」カテゴリで購入者が増加した酒の種類や購入者数、単価の推移についても分析し、公開している。