普段から「モノ」より「経験」を買う、という発想も大切ではないでしょうか。モノを買うのは簡単です。モノはたいていの場合、お金さえ払えば、誰でも同じ効用を得ることができます。ところが、気をつけるべき点があります。

◆自分をレベルアップさせるのは「経験」だけ

普段から「モノ」より「経験」を買う、という発想は大切ではないでしょうか。

モノを買うのは簡単です。モノはたいていの場合、お金さえ払えば、誰でも同じ効用を得ることができます。

ポットを買えば誰でもお湯が沸かせるし、テレビを買えば誰でも同じ番組を見られる。しかし経験は、自分オリジナルの発想をもたらしてくれます。

たとえば以前、フィリピンに滞在したときのことをコラムにしたことがありますが、このときに感じたことはモノでは得られなかったでしょう。もちろん、原稿料として収益になることも。

モノが自分をレベルアップさせてくれるというのは、たとえば音楽家にとっての楽器などは考えられますが、私たち一般人ではまれです。

自分の価値観やその後の人生を大きく変えてくれる要素は、やはり経験です。

また、洋服やスマホなどは、たいてい数年でその役目を終えますが、経験は、私たちの人生の中で、長期にわたって影響力を及ぼします。

◆モノを買うことで後悔を生み出すことも

さらに、モノを買うことは、より多くの後悔を生み出すことがあります。

「こんなモノ買うんじゃなかった」「思ったより使いにくい」「無駄だった」……などです。

しかし経験は、そのときは後悔したとしても、多くの場合、時間の経過とともに良い思い出になります。大変だったことも、「あの頃があったから」と美化されていきます。恥ずかしい経験も、笑い話としてネタになります。

もちろん、家や自動車のように、所有することで満足感が得られるモノもある。洋服やバッグのように、自信につながるモノ、他人に良い影響を与えるモノもあるでしょう。

しかし、誰にも奪うことができない資産となり、経年で劣化するどころかより洗練されるのが経験です。

次に何かを買おうと思ったら、「でも同じ金額で、もっと貴重な経験を買うことはできないだろうか」と考えてみてはいかがでしょうか。

文:午堂 登紀雄(米国公認会計士)

大学卒業後、会計事務所などを経て、米国コンサルティングファームで経営コンサルタントとして経営戦略立案や企業変革に従事。貯金70万円を1年で3億円の資産に成長させた経験をもとに、お金持ちになる方法や考え方を伝授。

文=午堂 登紀雄(米国公認会計士)