お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が、3月24日にエッセイ集『月と散文』(1,760円 KADOKAWA)を発売する。

  • 松本大洋氏によるカバーラフ画

又吉がエッセイ集を発表するのは、『東京百景』以来10年ぶり。この10年の間に、小説『火花』で芥川賞を受賞し、相方、綾部祐二が渡米しコンビとしての活動が休止となるなど、又吉を取り巻く環境は激変した。あの頃から、何が変わり何が変わらなかったのか、青春期を通り過ぎた又吉の「いま」が描かれる。

カバーと表紙を手掛けるのは、漫画家・松本大洋氏。「松本大洋作品の持つ、懐かしさと哀愁、温もりと刺激は『人間』そのもの。そのような作品を書くのが目指すところの一つ」と語る又吉のラブコールにより実現した。

同作は、四六判上製という重厚な造り。「この作品は、1人称で語る私小説に近く、エッセイ集というより、エッセイも小説も内包する『散文集』である」という思いから又吉自身が決めた仕様で、同様に、素材、フォント、色……1冊丸ごと「紙の本を愛する者」として、又吉がこだわり選び抜いている。

また、古書ファンでもある又吉が、紙の本にまつわる特別な試みも準備しているという。