誰しもが通ったであろう「サーキットの狼」という漫画。この作品が登場するまで実在するクルマを描き切った作品がなかったことに加え、漫画に登場するスーパーカー群を乗り継いできた作者によるリアルなエピソード。そして、1人の暴走族がF1レーサーへと成長する過程を丁寧に描いたストーリーに酔いしれた。そんなサーキットの狼世代に向け、往年の名車とともにじっくりと堪能できるシリーズをおおくりする。
ヒール役「ハマの黒ヒョウ」を
盛り立てた強烈個性のカウンタック
【 ランボルギーニ カウンタック LP400S Vol.2】
【1】から続く
高性能スポーツカー市場でミウラは7年間も健闘。その間フェラーリは、275GT系から4.4Lの365GT系に進化。そしてミッドシップの365GT4BBを開発・投入し、512BBへと発展させていた。
こうした動きを受け、ランボルギーニもミウラに代わるフラッグシップモデルとしてカウンタックを開発。基本的にはミウラと同じ4L V12をミッドマウントするモデルだったが、車両コンセプトを一新。デザインを見ても分かるように、曲線を巧みに使ったミウラの流麗なフォルムから、直線基調のダイナミックで筋骨質なイメージにコンセプトを変えていた。
デザインは、ミウラやカウンタック 同様やはりガンディーニの担当だったが、以後のガンディーニ作品を見るまでもなく、ひと目でそれと分かる「らしさ」にあふれるフォルムだった。
>>【画像20枚】ワイド&ローの印象はミウラと変わらないが、すべてのデザインが先鋭的、ダイナミックな方向で仕上げられ、戦闘的なイメージを与えるカウンタックのデザインなど
>> ワイド&ローの印象はミウラと変わらないが、すべてのデザインが先鋭的、ダイナミックな方向で仕上げられ、戦闘的なイメージを与えるカウンタックのデザイン。このウエッジフォルムに魅せられたファンも多く、それが1990年の25年記念車まで続いた理由のひとつだった。
ランボルギーニ カウンタック LP400S SPECIFICATION 諸元
全長×車幅×全高●4140×2000×1070mm
ホイールベース●2450mm
トレッド 前/後●1490mm/1606mm
車両重量●1385kg
エンジン●60度V型12気筒DOHC縦置きミッドシップ
総排気量●3929cc
最高出力●353ps/7500rpm
最大トルク●37.0kg-m/5000rpm
生産年●1978~1982年
生産台数●237台(LP400S)
生産国●イタリア
※スペックは池沢早人師ミュージアムに準じる。
【3】に続く