元欅坂46で女優の今泉佑唯が26日、オフィシャルブログを更新。記者の執拗な張り込みや待ち伏せ、尾行、盗撮といった過度な取材を苦に、芸能界から引退することを発表した。

今泉佑唯

「皆様へ」と題した投稿で、今泉はまず関係者やファンへの感謝の気持ちを伝え、「こうして発信することは最後になる」と予告。昨年、女優として復帰を果たし、「舞台に立ったとき、またあの景色を見られたことが本当に嬉しくて、大好きな場所で、大好きな方々と、ここからまた頑張りたいと思っていました」と生きる活力になった一方、「週刊誌の記事で生活のたった一部を切り取ってそれが全てかのように書かれてしまうこと、事実ではないことが拡散され続けることが多く、悩まされていました」と一部報道によって心労が重なった。

「私と子どもの父親である彼に対し、世間の皆様の批判の目がいくこと」はある程度許容しながらも、「なにも悪くない子どもまでもが批判の対象になってしまうことは親としてなによりも辛かったです」と吐露。「数ヶ月前から週刊誌の方だと思われる車が自宅前に停まっていたり、車や徒歩でついてこられたりすることが多く、気の抜けない毎日がストレスになり突発性難聴を患いました」と健康面に影響が出たことも芸能界を離れる一因となった。

そのような日々を過ごす中で、「いつか子どもを巻き込んでしまうかもしれない」という不安が日に日に大きくなり、「穏やかな毎日を送りたいと思えば思うほど私がこのお仕事を続けている限りそれは叶わない」と思うように。

また、「公表するつもりはありませんでしたが、産婦人科に通うことに対して疑いの目を向けられているようなのでご報告させていただきます」とし、「今年4月に子宮頸がんの前段階、軽度扁平上皮内病変の疑いが検査で見つかり、定期的に産婦人科に通っていました。産婦人科の入り口付近で男性が何度も院内を確認し、待っていることがあったり、そのまま自宅までついてこられたりすること」も深刻な悩みに。「デリケートな事を知らない人に執着されることは本当に恐ろしく、普通に生活しているだけなのにどうしてこんな生きづらいのだろうと、日々神経がすり減る思いです」と精神的にも追い込まれた。

さらに、週刊誌が芸能人の子どもにボカシやモザイク加工をして掲載していることに触れ、「子どもにモザイクをかけていれば掲載しても問題ないというのは私には理解できません。大切な子どもを盗撮され、世に晒されて、モザイクをかけている状態とはいえ、子どものプライバシーが守られているとは全く思いません。守られるべきものが守られないことに大変疑問を感じます」と抗議。「怖さを発信しないというのは子を持つ親として見逃すことができません」と切実な思いを訴えた。

そして、「知らない人に自宅がばれていてどこに行くにもついてこられ、盗撮されることも本当に不快ですし、なによりも怖いです。実家も特定され、大切な家族まで巻き込まれて怖い思いをしています。表に立つお仕事をしている以上、こういうことにも耐えなくてはいけないと思っていましたが、この先もこんな日々が続くのかと思うと私は心身共に耐えられません。そして、子どもを守っていくためにこれ以上家族を巻き込まないためには自分がこの世界にいてはいけないと思い、お仕事を辞める決心がつきました」と苦渋の決断に至った経緯を説明。

「悩む中で、復帰するにあたり協力してくださった方々や、こんな私を今までも応援してくださる方の顔が何度も浮かび、お仕事を辞めるという決断がなかなかできませんでした。そしてなによりも、舞台に立ちお芝居することが好きで、まだここに居たいと思ってしまう自分もいました」と正直な思いを伝え、「今までお世話になった方々、応援してくださっている方こんな形で辞めることになってしまい大変申し訳ございません」と支えとなった人々に向けての謝罪の言葉も添えた。

突然の引退発表になったことについては、「本来ならもう少し先の発表とさせていただく予定でしたが、本日も変わらず記者の方の待ち伏せやつきまとい行為があり、精神的にもう耐えることができませんでした。毎日の楽しいことや嬉しいことよりも、生きる辛さの方が強くなってしまいました」と記した今泉。

非常識な取材を繰り返す記者に向けて、「今後、今泉佑唯として活動することは一切ございませんので記事を書いたり、追いかけてきたりするのはお願いなのでもうやめていただけませんか。一人の女性として、一人の人間として、これからは心穏やかに幸せな道を歩みたいです」と懇願し、「そして子どもの父親である彼が、子どもと共に、一人の人間として成長していく姿を今後も見守り続けたいと思います。皆様今まで本当にありがとうございました」と結んでいる。