梅原裕一郎が『悪ラス』で苦労した「いやらしく聞こえない口説き台詞」

TVアニメ『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』が、2022年10月1日(土)から放送中!

婚約を破棄されたショックで前世の記憶を思い出した、公爵家の一人娘・アイリーン。転生したのは何と前世でハマった乙女ゲームの悪役令嬢、この先、彼女を待つのは雑な死に方をする破滅ルートのみ……。

ならば、破滅フラグの起点であるラスボスの魔王・クロードを攻略して恋人にしてしまえば、運命を変えることができるかもしれない。本作は、幸せを掴み取るための一発逆転を狙う、アイリーンの奮闘を描く異世界ラブコメディーだ。

アイリーンが狙いを定めるクロード役・梅原裕一郎さんにインタビューを実施。口説き台詞を言うときに心がけたことや、共演した高橋李依さん・増田俊樹さんの印象、さらには自分が転生したらなりたいキャラクターの話まで!? たくさん語っていただきました!

>>>【撮り下ろし】ビシッとポーズを決める梅原裕一郎さん(写真12点)

【クロードは、優しさや純粋さが徐々に見えてくるキャラクター】

――まず原作を読まれて、どんな印象を持たれましたか。

梅原 僕はコミカライズの方で読ませていただいたのですが、本来だと悪役令嬢としてバッドエンドを迎えてしまうアイリーンと、魔王として暴走してしまうクロードの運命が、アイリーンの働きによってどんどん変えられていく展開が、とても熱く感じられました。

――演じられるクロードに関して、どんな人物だと捉えられていますか。

梅原 彼は王都を追い出されて、森で魔王として暮らしていますが、本質の部分は昔から変わっていないんですよね。始めは魔王然としていますが、アイリーンのおかげで、もともとの優しさや純粋さが徐々に見えてくるキャラクターですね。

――ということは、あまりラスボスっぽさは感じなかった?

梅原 そうですね、ラスボスっぽさを感じたのは序盤だけですね(笑)。

クロードも最初は人間を信じられない気持ちがあって、アイリーンに対しても「踏み込ませないぞ」と思っていたはずなのですが、いかんせん彼女はググッと詰め寄ってくるので。クロードはタジタジになってしまうんですよね(笑)。

アイリーンとだんだん打ち解けていく中で、気兼ねなく会話するクロードの姿が強く印象に残っています。

――そんなアイリーンとのやり取りの中で、特に印象に残った場面は?

梅原 第1話でアイリーンがクロードのもとにやって来て「わたくしと結婚していただきたいの」と言う場面です。その時のアイリーンは、ただ単にバッドエンドを回避するために何とかラスボスを飼ってやろう、という気持ちで言っているのですが、クロードは真面目に受け取ってしまって「君は僕が好きなのか?」と動揺しながら聞くんですよね。このシーンはテンポも良くて、とても気に入っています。

また、第1話の終盤では、逆に彼女に詰め寄るシーンがあります。アイリーンに興味を持ったクロードが「君を泣かせてみたくなった」と言うのですが、そこで立場がコロッと逆転するところが面白いですよね。

その場面は映像的にもすごく綺麗ですし、悪役令嬢とラスボスのはずなのに、ヒロインと王子様のような雰囲気で、きっと2話以降も観たくなるんじゃないかと思います。

(C)永瀬さらさ・紫真依/KADOKAWA/悪ラス製作委員会2022

【口説き台詞はいやらしくならないように】

――クロードを演じるうえで、苦労した点はどこでしょうか?

梅原 いわゆる口説き台詞のような言い回しがあるのですが、それがあまりいやらしく聞こえないように気を付けました。子どもが好きなおもちゃを見つけたくらいの純粋さがあったほうがいいと思ったので、クロード的には「ただ思ったことを言っただけ」という雰囲気になるよう心がけました。

とはいえ、乙女ゲームの世界の話なので「乙女ゲームだと、ここでスチルが出てくるんだろうな」というような、分かりやすい台詞にもしたかったんですよね。印象的なシーンにはなるように、そことのバランスを考えながら収録しました。

――口説き台詞に関して、何かディレクションはありましたか?

梅原 ミキサーさんに「口説き台詞の時は、マイクとの距離を近めでお願いします」と指示をいただきました。細かな息使いなど、音の取れ方が違うんだと思います。

そういう状況でのクロードは、アイリーンとも物理的な距離が近いと思うので、そういった感覚も意識しながら演じました。

【高橋李依さんから言われた「梅原さんはいい人だよって聞いています」】

――アイリーン役・高橋李依さんとの共演はいかがでしたか?

梅原 高橋さんとレギュラーでがっつりとご一緒するのは初めてだったので、最初の収録で「よろしくお願いいたします」とご挨拶した時、高橋さんに「他の声優さんから『梅原さんはいい人だよ』って聞いています」と言われまして(笑)。初手からジャブを打たれたので、「この現場ではいい人でいなきゃいけないな」と、以後穏やかにしていました(笑)。

――そんなお話が伝わっていたんですか(笑)。

梅原 その後、その声優さんに会った際に「高橋さんに僕のこと『いい人』って言ってくれたんだ?」と話したら、「別にいい人とは言ってないよ、『悪い奴じゃない』って言っただけ」と返されて(笑)。おそらく高橋さんが気を遣って、「いい人」に変換してくれたんだと思います(笑)。

――(笑)。アフレコの際の高橋さんとの掛け合いはいかがでしたか?

梅原 高橋さんの演技はまっすぐ飛んでくるので、クロードとしても、僕としても、台詞が直に刺さってくるんですよね。なので、その台詞を聞いてクロードが動揺するシーンなどの、受けの演技がとてもやりやすかったです。

あとは、令嬢というキャラクターなので、単純に言いづらい台詞が多いんですけれど、それを難なく高橋さんがやられていたので、すごいなあと思いながら聞いていました。

(C)永瀬さらさ・紫真依/KADOKAWA/悪ラス製作委員会2022

【増田さん演じるセドリックの小物感が好き】

――梅原さんが個人的に気になったキャラクターは誰でしょうか?

梅原 セドリックはけっこう好きです。最初の描かれ方としてはめちゃくちゃ小物なんですよね(笑)。しょうもない男として出てくるんですけど、最後まで見ていただければ、セドリックの魅力はおそらく分かると思います。ただ、僕は最初の小物感がすごく人間らしくて好きです(笑)。

――セドリック役・増田俊樹さんの印象は?

梅原 さっきも言ったように、セドリックの最初の小物感が僕はすごく好きなんですけど、増田さんのお芝居によって、かっこいいキャラクターではあるのに、でもどこか自然な小物臭がするという絶妙なラインを演じられていて、「増田さんのセドリック、面白くていいなあ」と思いながら聞いていました。

他にも、別の作品になるのですが、増田さんとは実際に乙女ゲームで対になるようなキャラクターをやらせていただいたこともあるので、今回も、ある意味対になるような関係を演じられるのは嬉しいなと思いました。

【梅原さんが転生したいのは、嫌な奴!?】

――本作では乙女ゲームの世界での奮闘が描かれますが、もし梅原さん自身がゲームの世界に転生するなら、どんなキャラがいいですか?

梅原 嫌な奴がいいですね(笑)。例えば恋敵だったりとか、ゲームをプレイしている人にとって脅威になる存在だったりとか、それこそラスボスでもいいんですけど、障害になるような人物のほうが楽しいんじゃないかなと思いますね。

――正義側ではない方が楽しめるんですか?

梅原 そうですね。なかなか私生活ではそうはなれないので、作品の中では現実にできないことをやりたいです(笑)。

――では最後に、梅原さんからクロードに何か一言、声をかけるとしたら?

梅原 本人が自覚していなさそうなので教えてあげたいんですけれど、「動揺している時や何か考えている時、周りの人全員にその気持ちバレてるよ」って(笑)。あと「キースに笑われているよ」って言ってあげたいですね。

(C)永瀬さらさ・紫真依/KADOKAWA/悪ラス製作委員会2022