【松岡広大×中尾暢樹】「役のまま」すぎる2人の素顔が明らかに!『壁こじ』インタビュー

TVドラマ『壁サー同人作家の猫屋敷くんは承認欲求をこじらせている』(通称:『壁こじ』)が、10月3日(月)より放送スタート!

本作は、こじらせ同人作家×キラキラアイドルの、ピュアで爽快な青春BL作品。表舞台じゃなくても ”自分が一番輝ける場所” で上を目指す、同人作家・猫屋敷守(演:松岡広大)と、”自分の強みを最大限に活かせる場所” でトップを目指す、アイドル「イッセイ」こと風間一星(演:中尾暢樹)の、幼馴染だけど境遇がまったく違う2人の、夢に向かってまっすぐ生きる姿と、恋未満の友情関係(?)を描く青春ボーイズラブ・ストーリーだ。

アニメージュプラスは、本作でW主演を務める、松岡広大さんと中尾暢樹さんのお二人にインタビューを実施! タイプが真逆だというお二人のエピソードや、役作りのために挑戦したことなど、たっぷりと語っていただきました。

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【広大くんとは、ずっと会ってみたかった】

――まず、本作への出演が決まった時の心境をお聞かせください。

松岡 最初に、猫屋敷役のオファーがあったと伝えられたときに、書類を渡されたんです。読んでみると、1ページに何十行もの熱烈なオファーのお言葉があって。

中尾 僕、来てないなそれ(笑)。

松岡 事務所の方が拝見しただけなのかも(笑)。

それを読んだときは、ただただ驚きで。これほど熱量のある言葉がいただけて光栄だなと思いながら、恐れ多いなとも思いましたね。そのときはまだ作品を知らなかったのですが、自分の俳優人生において大きな挑戦になるとも思いました。

「逃げちゃいけない、体当たりで受けなきゃいけないな」という覚悟と、それに向き合う恐怖みたいな気持ちが内在していて、心の中は大変なことになっていましたね。

――そうだったんですね。中尾さんはいかがでしたか。

中尾 最初は「相手役、広大くんだ! 同じナルト役の!」と思いましたね。前からお会いしたいなと思っていたんですけど、まさかこんな形でお会いすることになるとは思っていなかったので、少しびっくりでした。

――お二人とも、ライブ・スペクタクル「NARUTO -ナルト-」でうずまきナルト役を演じられていますよね。

中尾 そうなんです。ナルト役が広大くんから僕に変わるとき、雑誌とかメッセージで「お会いしたい」ということを言っていて。唯一気持ちを共有できる人だと思ったので、気になる人物を聞かれたら「松岡広大くん」と答えていましたね。

【これはただの恋愛漫画ではないと思った】

――では、原作を読んだ感想を教えてください。

松岡 BL作品とお聞きしてから読み始めたのですが、あまり絡みと呼ばれるようなシーンが無くて。恋愛モノというよりかは、人の心情や葛藤を写実的に描いた作品だと感じました。

中尾 僕は青春群像劇みたいだなと感じました。猫ちゃんだけじゃなくて、いろいろな人に、いろいろな悩みがあって、みんなこじらせているんですよね。そんなひとりひとりの気持ちを汲むようなシーンや、台詞の優しさに触れて、「これはただの恋愛漫画ではないな」と僕も思いました。

――それぞれ演じる役についても教えてください。

松岡 僕の演じる猫屋敷くんですが、タイトルには「承認欲求をこじらせている」とあります。でも、承認欲求って誰しも持っているものだと思うんです。猫屋敷くんは、ちょっとその波長が強いだけで。

ただ、自分の頭の中のイメージと現実がすごく乖離しているから、悩んでいるんじゃないかなと思います。心理的にも脆弱だなと思うところがあるのですが、そこが人間っぽいなと感じています。

中尾 一星は博愛主義的で、みんなが幸せになってほしいという考えを持っているんですけど、そうやって他人中心に生きている分、自分のことを放っておいてしまうところがあって。しかもそれを自分では自覚していないんですよね。明るくて楽しい役だけど、すごく繊細な役だなとも思いました。

(C)ミナモトカズキ・徳間書店/2022「壁こじ」製作委員会

【丸裸にされたと感じた猫屋敷役】

――演じられている役と自分の共通点はありますか?

松岡 猫屋敷は自分に価値がないと言うんですが、僕もそう思いますね。

中尾 そんなことないから!

松岡 いつもじゃないです。たとえば、自分がすごく失敗したときなんかは、そういう気持ちになってしまいます。そうやって負の感情に引っ張られているときに、「この仕事を通して何を届けたいか」という目的も見失いそうになる彼の心というのもすごく理解できたので、共通点は多いなと思います。

――中尾さんは?

中尾 最近、友達に「暢樹って愚痴とか悪口とか、言いにくい」って言われたんです。その理由が、愚痴や悪口の話になったときに、「その人はこういう考えでこういうことを言ったんじゃないかな?」という感じで、フォローしてしまうからで。

――なんだか一星みたいですね。

中尾 そうなんです。

松岡 生きやすいだろうね、中尾くんって。

中尾 そう思います(笑)。正直、友達にそう言われたときは「そんなこと言っているかな?」とあまり自覚がなかったんですけど、その後、別でそういった話題になったときに「本当に言ってるわ!」と自分でも気づいた瞬間があって。善人で悲しくなる自分がいましたね。

松岡 中尾くんの場合は、善人 ”すぎる” が付いちゃうんだよね。

中尾 でも、僕もムカついたり「何だあいつ」って思ったりすることもあるんですよ?

松岡 たまにそれがポロッと出ちゃうときが、結構人間っぽくて好きです。

中尾 あります、あります。

――ピッタリのキャスティングだったかもしれないですね。

松岡 僕、丸裸にされたって思いました。

中尾 (笑)

【二人のときは、中尾さんがふざけて、松岡さんがツッコむ】

――役作りはどのようにされましたか?

松岡 まずは、同人作家を知ることから始めました。同人をやっている人たちの志を学んだり、漫画を描くことに挑戦してみたり。

中尾 僕たちがダンス練習しているときに、漫画描いていたよね。

松岡 やっていましたね。ただ、やっぱり0から1は無理なんです。ネームにペン入れをしたり、ベタを塗ったり、そういうことはできるんですけど、クリエイティビティがないみたいで……。

中尾 漫画を描けることって、すごいことだよね!

松岡 ただ、実際にやってみて、どれだけ神経を尖らせて作業しているのか学べたし、猫屋敷の神経質でイライラしてしまう気持ちも、ちょっと理解することができたかなと思います。

――中尾さんはダンス練習というワードが出ましたが、アイドル「SHINY SMILE」のメンバーを演じた立石俊樹さん、木原瑠生さん、小西詠斗さんの印象は?

中尾 シャニスマのメンバーは、アッパラパーな感じですね(笑)。撮影の合間にウルトラマンの真似とかしているんですよ(笑)。瑠生がウルトラマン好きで。本当にみんな明るかったです。

――(笑)。松岡さんと中尾さんお二人のときは、どんな雰囲気だったんですか?

松岡 中尾くんって、たまにふざけるんですよね。ふざけてるよね(笑)?

中尾 息抜きしているって感じかな(笑)。

松岡 自分で自分の機嫌をとるというか、すごく自分を元気にしようとしているんですよね。それで周りも笑って、僕がツッコんで……という関係性が自然とできた気がします。非常に和やかな雰囲気だったと思います。二人のシーン、すごく楽しかったですね。

(C)ミナモトカズキ・徳間書店/2022「壁こじ」製作委員会

【僕たちのタイプは真逆】

――お二人は今回初共演とのことですが、お互いの印象は?

松岡 僕は頭の中でぐるぐる考えてしまうタイプで、内省的になる時間がすごく長いんですけど、それに反して彼はすごく楽観的で。

中尾 本当にお互い役にピッタリじゃないですか(笑)!

松岡 (笑)。楽しそうな人だなと思いました。

楽観的というのも、切り替えが彼の中で自然にできているんだなと感じていて。撮影の現場では、カットがかかって役を演じていない時間も長いので、しっかり切り替えができるところは、すごいなと思いましたね。一星役がとても合っていると思います。

中尾 僕たち、タイプは真逆だと思うんですよね。

広大くんはすごく考える人なので、考えすぎて気持ちが落ちていってしまわないか、こっちが不安になるときもありました。誰でもあることですが、撮影の間、シーンによっては、体力面もメンタル面も不安定になるタイミングなんかもあって。いろいろと抱え込んでしまうタイプなんだなと思いました。

松岡 お芝居って本当にたくさん選択肢があるので、あらゆる可能性を考えておきたいと思って、つい考えすぎてしまうんですよね。

【同人誌即売会のシーンは思い出だらけ】

――監督からの印象的なディレクションはありましたか。

松岡 たくさんあるんですけど、特に印象的だったのは「感情はあるけど、抑揚をつけない」ということですかね。普通、喜びの感情があったら、声も半音上がるなど、自然と抑揚がついてしまうと思うのですが、あえてそこを抑制するというのが、撮影初日から一週間くらいは課題でした。

中尾 僕は、一星の特徴である「笑顔」ですね。笑顔っていろいろな種類がありますけど、分かりやすい笑い方をしてしまうと、すごく嘘くさくなってしまうんですよね。そこの調整をしていただきました。

笑顔については、「どのくらいの間で笑う」「一度相手を包み込んでから笑う」など、本当に細かいところまでディレクションがありましたね。

――撮影していて、印象的だったシーンはありますか。

中尾 いっぱいありますね。同人誌即売会のシーンとか、シャニスマのシーンとか、橋のシーンとか。同人誌即売会のシーンは、エキストラの人がたくさんいて、コスプレしている人もいて、めちゃくちゃ暑い日で……思い出だらけですね。

松岡 撮影前に同人誌即売会のイベント会場に視察に行ったのですが、そのときに見た光景がドラマで再現されていて、すごいなって思いました。現地に行ったことのある人、もしくは同人というものをよく知っている人でないと、あの空間はなかなか作れないだろうなと思います。愛がなければ、あの美術はできないだろうなと。すごくいい思い出です。

――そういうところも注目して見ていただきたいですね。

【松岡さんがやってみたいのは、通行人役!?】

――本作では、それぞれ同人作家とアイドルを演じられていますが、今後挑戦してみたい役柄などありますか?

松岡 何だろう? 悪い役はいっぱいしたので……それこそ「承認欲求」ということでいうと、SNSの動画再生数で承認欲求を満たすために、人を拉致して監禁して、動画再生数伸びたからって喜んで捕まる役もやったし。

やっぱり普通の人間を演じることが一番難しいと思うんですよね。台詞がある通行人とか、相当難しいだろうなと思うので、ぜひやってみたいですね。

特徴がないと言われる人も、どこかに特徴があると思うのですが、いかにそれを削ぎ落としていくか。ありふれていそうだけど、ひとりひとりが個として存在している。そんな役をやりたいです。

――中尾さんは?

中尾 僕、すごく海に行きたくて。なので、海の家の人の役とかやりたいです。そうしたら海に行けるなって。

松岡 公私混同じゃん(笑)。

中尾 (笑)。海に行きたいので、海の家の人の役をください(笑)!

(C)ミナモトカズキ・徳間書店/2022「壁こじ」製作委員会

撮影/真下裕(Studio WINDS)