10歳で舞台デビューを果たして以来、着実にキャリアを重ね、45歳の今も映画やドラマ、舞台など大活躍の山本耕史。現在、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の三浦義村役が話題だが、9月8日よりDisney+(ディズニープラス)で日米同時配信される実写版『ピノキオ』ではジミニー・クリケット役の日本版声優を務めた。山本にインタビューし、本作に参加した感想やディズニーとの関わり、そして自身の原動力について話を聞いた。

  • 山本耕史

ディズニーを象徴する名曲「星に願いを」を生んだ名作アニメーション『ピノキオ』を実写化した本作で、主人公ピノキオを正しい方向に導く“良心”となるコオロギのジミニー・クリケットの日本版声優を務めた山本。

「『ピノキオ』はもちろん知っていて、木でできていて嘘をつくと鼻が伸びるという、大まかな話も知っていますが、見たのが昔すぎて詳しいことは忘れていました。今回改めて作品のことを深く知り、そして本作でのジミニー・クリケットはピノキオの良心という、なんならナビゲーターの役で、とても重要な役をやらせていただいて光栄だなと思いました」

ジミニー・クリケットとの共通点を尋ねると、「僕は虫ではないですが(笑)、人をお世話してあげるというか、人と関わることは好きなので、心を閉ざしている役ではなくてオープンなところは共通しているかなと思います」と答えた。

演じる際には「いいお兄さん、優しいお兄さんみたいな感じを意識しました」とのことで、「若干軽快に、地声より少し高めにして、でもあまり作りすぎないように。どれくらいの声にするかディレクターさんと相談しながら進めました」と説明した。

山本はこれまでも仕事でディズニー作品に関わったことがあり、『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』(1998)ではコブ役を、「Disney on CLASSIC Premium『美女と野獣』イン・コンサート」(2020)ではガストン役を務めた。

また、2015年に結婚し、現在2児の父である山本は、プライベートでもディズニー作品を楽しんでいるという。

「ディズニープラスも入っているので家族でディズニー作品を見ています。『アナと雪の女王』とか。最初子供が『ゆきのじょう見たい』と言っていて、何のことだろう、森雪之丞さんのこと? などと思っていたら『アナと雪の女王』のことでした。今は『アラジン』とか見て、子供のほうがディズニー詳しいと思います」

『ピノキオ』でジミニー・クリケット役の声優を務めたことはまだ家族には話していないそうで、「見たときに僕の声って気づくのかというのは楽しみですね。隣で(役と)同じようにしゃべってやろうかな(笑)」と子供たちの反応を楽しみにしている。

また、「僕は『プリキュア』や『ポケモン』、奥さんは『ドラえもん』の声優をやったことがあって、子供が漫画にハマり出したときに、自分がその作品をやっていたら『パパこれやっているよ』と言って見せています」と明かし、「やっておくもんだなと思いますね」とニヤリ。子供に喜んでもらえることも、大きなモチベーションやパワーになっていると言う。