フィロのス・十束、LinQ・新木、ニジマス…TIF2022で見た、アイドルたちの“最後のステージ”

8月5日から7日にかけてお台場で行われた世界最大のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL」(以下、TIF)。参加するアイドルたちにとっては新規ファンを獲得する“出会いの場”である一方、卒業や解散で最後のTIFとなったアイドルもいた。そんなアイドル2人と1グループに最後のTIFを終えての気持ちを聞いた。

【写真】十束おとは、新木さくら、ニジマス、それぞれのTIF最後のステージ

■十束おとは(フィロソフィーのダンス)

2016年からTIFに出演している4人組グループアイドル「フィロソフィーのダンス」。メンバーの十束おとはが11月19日に日比谷公園大音楽堂で開催されるツアーファイナルをもっての卒業を発表しており、4人体制では最後のTIFとなった今年。6日にはスカイステージ、そしてスマイルガーデンのトリを務め、7日はメインステージであるHOTステージでパフォーマンスを行った。

佐藤まりあは「卒業については気にせず、4人でいつも通りのフィロソフィーのダンスを見てもらえたので、ファンの人も悲しまずに迎えられたんじゃないかと思う」と語り、奥津マリリは「どうしてもファンのみんなは卒業がちらつくと思うんですけど、それがちょっとしたスパイスになっているくらいの気持ちです」と、平常心で臨めたという。

また、日向ハルは十束以外にも、これまで一緒に活動を続けてきたアイドルへの思いも今回のTIFにはあったと明かした。

「TIFではsora tob sakana、大阪☆春夏秋冬、prediaと同じ時代を頑張ってきた友達と一緒にコラボステージを毎年やってきました。TIFで仲良くなると、その後の対バンでも関係値が深まる。私たち以外のグループは解散したり現体制終了しちゃったんですけど、そうしたグループの気持ちも背負って、今年は歌うぞと頑張りました」

一方で、卒業を控える十束は「TIFはやっぱりアイドルとして特別で、アイドルが一番輝ける場所だと思っています。TIFのメインステージに立つのはアイドルの一番の目標なので、HOTステージでTIFを終われたことはすごく嬉しかった。TIF自体も3年ぶりに夏に戻ってこられたので最高の状態で終われました」と満足げに語った。

さらに「アイドルになる前、2010年のTIF第1回目のときも、ももいろクローバーさん、でんぱ組.incさん、Dorothy Little Happyが好きでファンとして参加していたんですよ。だから来年のTIFはファンとして参加します」とアイドルとしてのTIFに悔いはないと笑顔を見せた。

■新木さくら(LinQ)

地方のアイドルにとって、TIFは全国のアイドルファンに認知してもらえる機会でもある。福岡を拠点に全国、海外に活動を広げるアイドルグループ「LinQ」にとって、2012年に初参加して以降、重要なイベントだった。

8月20日のライブをもってグループから卒業するグループのエース、新木さくらにとってもTIFは思い出深い場所だという。「一番覚えているのは2014年、初めてTIFに参加したときです。当時は大人数のLinQで参加し、移動も大変でしたし、ライブも迫力があり、特典会などは私服でやったこともいまだに覚えています。2015年にはガンダム前の広場でライブをしたんですが、めちゃくちゃ人が多くて。会場が一つになるとはこういうことなんだなとわかりました」

今年のステージについて「本番が始まる前に円陣で『これが最後やね』とみんなから言われたんですけど、全然実感がなくて。ステージに立ったら湧くのかなと思っていたんですけれど、毎年のTIFと同じように最高に楽しんでしまっていました(笑)」「遠くの方にいつも来てくださるLinQのファンの方が見えたので、TIF最後の新木さくらをしっかり焼き付けてもらおうと、アピールもたくさんしました」と振り返った。

そんな彼女のラストTIF、最後に歌われた曲は『祭りの夜〜君を好きになった日〜』だった。「昔の曲なんですけど、ステージから見えるペンライトがたくさんで、本当に綺麗な景色で感動しました。ラストにふさわしかったなと感じました」

■26時のマスカレイド

TIF最終日、「スマイルガーデン」の大トリを務めたのは、10月30日の東京国際フォーラムでのライブをもって解散を発表している5人組グループ「26時のマスカレイド」(以下ニジマス)だった。奇しくも最終日8月7日は、3年前にニジマスがメジャーデビューを果たした日でもある。デビュー時と同じ衣装で現れ、メジャーデビューアルバムのリード曲『ちゅるサマ!』を歌い上げ会場のボルテージを上げた。

リーダーの江嶋綾恵梨が一番の思い出に残っているとして挙げたのが2017年のTIFだ。初出場のグループにしか資格がないメインステージ争奪戦を見事勝ち抜き、大舞台でライブを行った。

「グループの絆が強くなったのも、メインステージ争奪戦がきっかけでした。常に全力で、毎日争奪戦のことしか考えてなくて、涙が出るくらい一致団結して頑張れました。私たちと同じ熱量でファンの皆さん、スタッフの皆さんも側にいてくれた。いい意味で部活動のインターハイのような、青春に近い感覚です」

そんな思い出も詰まったTIFでの最後のライブ。センターの来栖りんが3曲目『心から』の曲紹介をする際に感極まり、ほかのメンバーにも涙が広がった。

来栖は「TIFはデビューしてから目標にしていたイベントでしたが、今ではニジマスのことを家族みたいに思って、良くしてくれるスタッフさんがいるイベントでもあって。ニジマスをいろんな方に知ってもらう機会を作ってくれたイベントなので、すごく思い入れがあります。そのイベントへの最後の出演で『解散するんだな』と実感して、今いるメンバーと10月30日以降、ステージに立てない寂しさ、最後のTIFでたくさんの人に私たちを見てもらえた嬉しさ。いろんな感情が込み上げました」と涙の理由を語った。

ラストに『ハートサングラス』を涙を流しながらも披露し、最後は5人で肩を組みながらステージを降りた。

「大好きで家族のようなTIFチームの皆さんと、こういう形でお会いするのは最後だと考えると、すごく寂しい気持ちになりました。でもたくさんの愛情を注いでいただいた分、ラストのTIFは今までの感謝を込めて、悔いのないステージにしたいという気持ちでステージに臨んでいたので、個人的には最後まで全力でやり切った達成感とライブの余韻でいっぱいです」(江嶋)

TIFでの最後のステージは、ファンにも、関係者にも、そしてニジマス自身の心に刻まれた。夏の夜の余韻を胸に、ニジマスは10月30日のラストライブまで走っていく。

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