8月27日(土)&28日(日)に放送される『24時間テレビ45』(日本テレビ系)内のスペシャルドラマ45『無言館』の劇団ひとり監督が取材会に出席し、ドラマの見どころなどについて語った。

同作は劇団ひとりが監督・脚本を担当するヒューマンドラマ。戦争によって、命と共に、絵を描くことを奪われてしまった若者たちの遺した絵を集めることで、自分を見つけ、自分の思いを届けようとした男の物語を描く。題材となる「無言館」は長野県上田市に実在する美術館で、本作の主人公のモデルである窪島誠一郎氏が集めた戦没画学生らの絵が実際に展示されている。窪島誠一郎役は浅野忠信が演じる。また、寺尾聡、大地康雄、笹野高史、でんでん、由紀さおり、檀ふみなどの実力派俳優が脇を固める。

劇団ひとりは本作のオファーをもらった時のことを振り返り、「オファーが来た時はまだどの話をドラマにしようかってくらいの段階。企画から関わらせてもらえて、なかなかない経験ができました。楽しかったです」と感想を述べる。脚本の執筆にあたっては窪島氏の著書を参考にしたといい、「とにかくいろいろな著書を出されているので、参考資料に困ることはなかったです。読むのが大変なくらい量があった。窪島さんのパーソナルな部分もすごく面白くて、その部分を描くべきか、無言館設立にあたっての部分だけに絞るか、とても頭を悩ませました」と回顧する。

浅野をはじめ、豪華出演陣の演技についても「脚本を書く段階でものすごい想像を膨らませて書くんですけど、役者さんがやると、それ以上の想像が生まれる。今回は名優ぞろい。どちらかというと『こういうお芝居をやってください』というより、オファーをしている時点でイメージを持ってオファーしているので、本当に微調整だけをする感じでした」といい、「それぞれ得意ジャンルである芝居を見せてくださって、絵に困ることはなかったです」と手応えも口にした。

また、「ベテランの役者の方々はカメラが寄った時の表情がなんとも言えない哀愁があるので、今回の作品は役者さんの力が存分に見える作品になったと思います」とも述べ、若いキャストについても起用から劇団ひとりが携わったことを強調。特に檀が演じる雪江の若き日を演じる八木莉可子の起用については、劇団ひとりの直感から起用が決まったといい、「日本テレビのエレベーターの中に小さいテレビがついていて、そこで八木さんが出演するCMが流れていて、『この人、雪江のイメージにピッタリですね』って、プロデューサーさんにすぐに連絡したんです」と明かす。

八木の演技にはさらに特別な手応えも感じたといい、「美しくて、神々しかった。将来とんでもない大物になるんじゃないかって。カメラに映る姿が美しくて、目のお芝居がすごく上手。それは重要な役者さんのスキルだと思うんです。演技というと声とか喋ることに頼りがちだけど、目は口ほどにものを言うということをわかっているんだろうなって」と絶賛する。また、IMPACTors/ジャニーズJr.で活躍する影山拓也が戦没画学生役で出演することについても「影山さんは昭和の好青年の顔をしている。初めてのドラマ出演だったらしく、そういう意味で新鮮でした」と感想を述べた。

劇団ひとりはまた、本作をただの反戦ドラマにしたくないとも話す。「脚本を書く上で窪島さんの思いなどを調べたとき、『美術館は反戦をテーマにしたものにはしたくない』とおっしゃっていて、『あくまで作品を楽しんで欲しい。絵と戦争は関係ない、とにかく美談にしないでくれ』って。だから、反戦じみたものにならないようにしました」と述べ、「戦争はすごく悲惨で醜いもの。でも絵に向き合った画学生の思いや、絵を守ろうとするご家族の思いは美しいもの。その美しい部分に焦点を当てて本を書いたつもりです」と話していた。