米Intelは8月8日(現地時間)、ワークステーション向けGPU「Arc Pro Aシリーズ」を発表した。最初の製品は、デスクトップ用の「Arc Pro A40」(シングルスロット)」と「Arc Pro A50」(デュアルスロット)、ノートPC用の「Arc Pro A30M 」の3つ。マイクロアーキテクチャはXe HPG。TSMCのN6プロセスで製造。2022年第3四半期のローンチを予定しており、年内に搭載製品が登場する見通し。同社はSIGGRAPH 2022(8月8日〜11日)において、Arc ProシステムとoneAPIレンダリングツールキットを用いたデモを披露する。

Intel Arc Pro Aシリーズは、建築・建設、エンジニアリング、デザイン、製造といった業界で使用されるプロ用ソフトウェアの認定グラフィックスハードウェアの要件を満たすように設計されており、またBlender、Adobe Premiere ProやDaVinci Resolveといったクリエイター向けアプリケーションに最適化している。

レイトレーシング・ハードウェアテクノロジを搭載。DirectX 12 Ultimate、Vulkan 1.2、OpenGL 4.6、OpenCL 2.1をサポート。フォトリアリスティックなレンダリングおよびレイトレーシングのワークロードを高速化するオープンソースのライブラリ「oneAPIレンダリングツールキット」を活用できる。AV1のハードウェア・エンコードに対応。また、「Deep Link Hyper Compute」「Deep Link Hyper Encode」「Deep Link Stream Assist」などをサポートする。

Arc Pro A50/A40は、8基のXeコア、8基のレイトレーシングユニット、128基のXMX(Xe Matrix Extension)、128基のXVE(Xe Vector Engine)、6GBのGDDR6メモリ(96bit、192GB/s)を搭載する。デュアルスロット・フォームファクタのArc Pro A50は、演算性能が最大4.80 TFLOPsでTDPが75W。シングルスロット・フォームファクタのArc Pro A40は、演算性能が最大3.50 TFLOPsでTDPが50W。

モバイル向けのArc Pro A30Mは、Xeコアやレイトレーシング、XMX、XVEのユニット数は同じで、メモリが4GBのGDDR6(64bit、128GB/s)。演算性能は最大3.50 TFLOPs、TDPは50W。

グラフィックス出力は、eDP 1.4、DP 2.0(UHBR 10まで)、HDMI 2.1、HDMI 2.0bに対応。60Hz駆動のUltra HD 8K(7680x4320)ディスプレイを最大2つ、60Hz 4K(820x2160)なら同4つ、または240HzのUltra HD 5K(5120x1440)をサポートする。