ユーノス、アンフィニ、オートザム……バブル期に展開されたマツダ5チャンネル体制とは?

1980〜90年代、各自動車メーカーでは、さまざまな新コンセプトや新ブランドを展開する動きがあった。

三菱はパワー競争に向けてフルラインターボを掲げ、日産は技術向上を狙い901運動を社内活動としてスタート。

トヨタは欧州の高級車メーカーに対抗すべく、北米でレクサスを立ち上げている。

また、バブル期以前からトヨタはトヨタ店、トヨペット店、カローラ店、オート店、ビスタ店の5つを持ち、日産も日産店、プリンス店、モーター店、サニー店、チェリー店を展開していた。マツダはこれらに対抗するべく、1989年から、販売チャンネルとともにラインアップを増やす「5チャンネル体制」をスタートさせた。

販売店として、既存のマツダ店とオートラマ店に加え、ユーノス店とオートザム店を新しく設立。以前から存在していたマツダオート店は、91年にアンフィニ店に変更されて5チャンネル体制が完成し、ニューカマーを続々と投入したのである。

>>【画像10点】マツダ5チャンネル体制の各販売店で売られていたクルマたち

MAZDA マツダ店 ネーミングどおり、中心店舗となるのがマツダ店。ファミリアやカペラ、ルーチェなど歴史ある車種の他、5チャンネル時代にはMX-6やランティス、クロノスを追加。当初はマツダ系、マツダオート系、マツダモータース系の3系列展開だった。

ɛ̃fini アンフィニ店 マツダオート店の名称変更として91年に開業したアンフィニ店。取り扱い車種は開業時にラインアップされた専売車種MS-6、センティアの兄弟車MS-9の他に、MPVやRX-7など。ただ、マツダ店で販売される一部の車種も扱っていた。

EUNOS ユーノス店 専売車種第1号のロードスターが大ヒットし、知名度が一気に高まったユーノス店。プレミアムブランドというポジションで、コスモやプレッソ、100/300/500/800などをラインアップ。また、シトロエンの一部車種も取り扱っていた。

AUTORAMA オートラマ店 マツダ店を除く5チャンネルの中で最古なのがオートラマ店。82年設立で、レーザー、テルスター、スペクトロンの3車でスタート。これらはマツダ車の兄弟車だが、後に専売車のフェスティバが登場し、フォード・トーラスの輸入販売を開始した。

AUTOZAM オートザム店 街の身近なカーショップという位置付けだったオートザム店。小型車や軽自動車を中心に扱い、同店第1号のキャロルの他、レビューやクレフ、AZ-1/AZ-3に加え、ランチアも販売。また、サブディーラーとしての店舗が多かったことも特徴だった。

こうして展開した新チャンネルの専売車種として、ユーノス ロードスター、オートザム AZ-1といった、現在でも人気の高いクルマが登場。

一定の成功を収めたかのように見えたが、過剰な車種展開がアダとなり、販売増につながるどころか経営危機に瀕してしまう羽目になってしまう。

結局、マツダの5チャンネル体制は96年のユーノス店とアンフィニ店の統合をきっかけに、終了することになったのだ。