各県には独特な、そこでしか使わない言葉があるものだ。「秘密のケンミンSHOW極」の過去の放送でガンバレルーヤのまひるさんが「鳥取県ではピーマンをコショウと呼ぶ」と主張していた。いくらなんでもそれは信じがたい。司会の久本雅美さんがその時たまたまゲストに格闘家・那須川天心さんがいたので「ウソだったら天心さんに殴ってもらうからな」と言ったらまひるさんは逆ギレ気味に「やってみろよ」と天心さんに吠えていた。それくらいホントのことだと言っている。

©ytv (12573)そこで番組では鳥取市で取材。買い物中の鳥取ファミリーにピーマンの写真を見せると「ピーマン」とあっさり答える。あれ?話が違うぞ。「ピーマンのことをコショウと・・・」と重ねて聞くと「言わん」「聞いたことない」と言われてしまう。

鳥取ダンディに聞いても「ピーマン、誰が見てもピーマン」と断言。ガンバレルーヤのまひるさんがコショウと呼ぶと言っていますがと言うと「あひるさんっていうのも知らんけどな」あひるではなくまひるさんです。「デタラメばっか言うとる」とけちょんけちょんだ。

その後も何人に聞いて回っても出てくる答えは「ピーマン」「ピーマン」「ピーマン」「ピーマン」。ピーマンをコショウと呼びませんか、と聞いても「コショウ?!」と驚かれるだけだった。

©ytv (12575)これはまひるさんピンチだ!天心さんに一発もらうのか?

すると、ある人がこう言ってくれた。「西の方に行ったらもしかしたら・・・」というのは、「鳥取県は横に長いから東部と西部は全然違う」のだそうだ。「言葉も違うし性格も違う」と言うので新たな可能性が見えてきた!

そこで、まひるさんの地元、西部の大山町に行ってみた。田植え中のお父さんに写真を見せると「ピーマンですね」と食い気味で即答。大山町でもピーマンはピーマンなのか?

別の草刈り中の男性も「ピーマン」と即答。だが「コショウって・・・」と振ると「ああああ!コショウも言いますね」お!望みが見えてきた!「70代くらいだったらピーマンと言わずにコショウと言う」と言うので、ターゲットをお年寄りに絞って聞くと「コショウです」と即答。やった!ついに初コショウだ!

仲良し老夫婦に聞くと「コショウだがな」「昔からコショウ」と回答。「ピーマンの煮たんよりコショウの煮たんの方が料理にピタッとくる気がします」ピーマンよりコショウに馴染んできたわけだ。

©ytv (12577)では調味料の方の呼称は?それも「コショウだね」と回答。「訳がわからん」と自分でも混乱していた。

なぜピーマンをコショウと呼ぶのか?鳥取の方言を研究する、松江工業高等専門学校の桑本裕二博士に聞いてみた。

鳥取県では幅広く唐辛子を「てんとうごしょう」と呼ぶそうだ。てんとうは「お天道様」で、太陽が赤く光るので赤い唐辛子をこう呼んでいた。ピーマンは昔の品種はもっと長細く唐辛子に形が似ていたという。それで、コショウと呼ばれた。その後、今の形のピーマンが出てきた時も変わらずコショウと呼んだのが残っているのだ。

ピーマンは英語だとgreen pepper、コショウはpepper。鳥取県民、ある意味正しいのだ。

©ytv (12579)ではピーマンと似た青唐辛子、ししとう、赤パプリカ、黄パプリカはそれぞれなんと呼ばれるのか。仲良し夫婦のおばあちゃんは「ピーマンはデンカメコショウ、青唐辛子はドジョウコショウ、緑のんの総称がコショウ。」と教えてくれる。緑色のものは何らかコショウと呼ぶのだ。そして「パプリカはパプリカ」あ、そこは同じなのね。

©ytv (12581)スタジオではまひるさんがさめざめと語る。

「あの日から本当に辛くて、誰も信じてくれないから。いっそのことウソって言っちゃったほうが楽なんじゃないかってくらい追い込まれてた。大山町のおじいちゃんおばあちゃんありがとうございました!」まひるさんが故郷にお礼を言って、グッと来る回でした。

いやあ、日本の各県にはそれぞれ独特なケンミン文化があって、面白いね!

【文:境治】