年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、64歳で月収15万円で働いていた場合、失業給付はいくらもらえるのかについて、専門家が回答します。

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、64歳で月収15万円で働いていた場合、失業給付はいくらもらえるのかについてです。

◆Q:64歳で失業したら、失業給付はいくらもらえる?

「私は64歳の嘱託、月収15万円程度で働いています。仕事を辞めて無職になったら、月いくら失業給付がもらえますか?」(嘱託社員)

◆A:失業給付の総額は、日額3991円×150日=59万8650円となります

雇用保険に加入している人が、離職し失業すると、雇用保険の失業給付(基本手当といいます)を受けることができます。基本手当を受け取るには、離職の日以前2年間に、雇用保険の加入期間が通算12カ月以上あることが必要です。会社都合で退職せざるを得なかった場合等は、1年間で通算6カ月以上と半減されます。

1日当たり受給できる金額を基本手当日額といい、原則として離職した日の直前の6カ月に、毎月決まって支払われた賃金(賞与等は除く)の合計を180日で割った金額(賃金日額)の50~80%(60~64歳については45~80%)となっており、賃金の低い人ほど高い率となっています。基本手当日額の計算式は下記の通りです。

基本手当日額=賃金日額(退職前6カ月の賃金合計÷180)×所定の給付率(50~80%)

賃金日額と基本手当日額には上限があり、60歳以上65歳未満の人は、7096円が上限となります(令和3年8月~)。

相談者の場合、離職時の年齢を64歳、雇用保険の被保険者期間は20年以上、退職日直前6カ月の合計賃金は90万円(15万円×6カ月)として、基本手当日額を計算すると、基本手当日額は3991円となります。

●基本手当日額=90万円÷180日×給付率79.82%=3991円

基本手当が支給される日数(所定給付日数)は、離職した日の年齢や、雇用保険の被保険者であった期間、離職の理由などによって、90~360日の間で決められています。離職した日の年齢が60~64歳の人で、雇用保険の被保険者期間が20年以上ある人の給付される日数(所定日数)は下記となります。

・自己都合退職の場合:150日

・倒産や解雇など会社都合の場合:240日

雇用保険の加入期間が20年以上ある相談者(64歳)の場合、自己都合退職となるので、150日分です。先ほどの算出した基本手当日額と合わせて考えると、総給付額は、3991円(基本手当日額)×150日=59万8650円となります。

監修・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。

文=All About 編集部