SUVブームの2016年12月に登場したクロスオーバー、トヨタ C-HR。当時は日産ジューク、ホンダ ヴェゼルなどのコンパクトSUVがライバルだったが、C-HRの斬新なデザインはひと際目を引いた。登場から5年以上経過した現在、中古車市場には非常に多くの物件が流通している。また、発売からしばらくは高値安定のモデルとして有名だったが、ここ最近は手が出しやすくなったことも注目点。今回はC-HRの改良遍歴と中古車相場をみていこう。


トヨタ C-HRってどんなクルマ?






 新型クロスオーバーとして登場したトヨタ C-HR。プラットフォームは、前年に登場した4代目プリウスに続いて2番目となるTNGAを導入。世界のさまざまな道での走行テストを重ね、運動性能にこだわったのが特徴である。また発売前の2016年5月、トヨタガズーレーシングがC-HRでニュルブルクリンク24時間耐久レースに参戦するなど、スポーツイメージも押し出していった。ボディサイズは、全長4360mm、全幅1795mm、全高1550mmと、SUVとしてはロー&ワイドプロポーションで、立体駐車場にも対応している。エクステリアは、「センシャル スピードクロス」をキーワードに、スピード感のある独創的なデザインが特徴。インテリアは、メーターを中心とした操作パネルをドライバーに向けて配置するなど、スポーティカーのような雰囲気に仕立てられている。



 パワートレインは、1.2L 直4ターボと1.8Lハイブリッドの2つを設定。前者が4WD(後に2WDも登場)、後者が2WD(前輪駆動)となっている。特にハイブリッド車では、クラストップレベルの30.2km/L(JC08モード)という低燃費を実現した。安全面では、「トヨタセーフティセンスP」を全車標準装備するのもトピックだ。


改良遍歴は?


 2017年8月、ツートーンのボディカラーが選べるようになった。モノトーン8色のボディに、ブラックまたはホワイトのルーフ、ピラー、ドアミラー、リアスポイラーを組み合わせることができる。



 2018年5月の一部改良では、1.2Lターボ車に2WDが選べるようになった。また、LED化した大型ヘッドランプを新たに標準装備(一部グレードを除く)。



 2019年10月、マイナーチェンジを受けた。エクステリアは、エアインテークが左右に広がり、フォグランプを上部に配置。これによりワイドなデザインを強調した。一部のグレードでは、リアコンビランプにもシーケンシャルターンランプを採用。また、スポーティモデル「GRスポーツ」も登場。こちらには、専用本革巻きステアリング、専用エクステリア、専用チューニングサスペンションなどが与えられる。インテリアは、ディスプレイオーディオ、DCMを全車標準装備。さらに1.2Lターボには、変速や発進操作をアシストするインテリジェントMTを採用した6速MTを設定。安全面では、インテリジェントクリアランスソナー、リアクロストラフィックオートブレーキ、パノラミックビューモニターなどもオプション装備となった。



 2020年8月、一部改良を実施。今回の改良はトヨタセーフティセンスの機能向上がメインで、検知対象に歩行者(夜間)、自転車(昼間)、交差点を右折する時に直進してくる対向車などが含められた。さらに、低速時の事故予防をサポートする低速時加速抑制機能、緊急時操舵支援機能も新たに追加。そのほかロードサインアシスト、バックガイドモニターが全車標準装備となった。


トヨタ C-HRの主要グレード




 グレード構成は、ハイブリッド車が「S」と「G」、1.2Lターボが「S-T」と「G-T」で展開される。「T」はターボを意味すると考えれば覚えやすいだろう。ターボ車は当初7速変速可能なCVTが組み合わされたが、マイナーチェンジで6速MTも選べるようになった。また「S」と「S-T」では「GRスポーツ」仕様も設定。ここではグレード別の中古車相場をみていこう。


「S」


 「S」は、ハイブリッド車のエントリーグレード。215/60R17タイヤ&アルミホイールを採用し、室内はブラックで統一されファブリックシートを採用する。なお、「GRスポーツ」仕様が設定されるのも特徴で、こちらには専用フロントグリル&リアバンパー、225/45R19のタイヤ、専用スポーティシート、専用インテリア、チューニングサスペンションなどが与えられる。中古車平均価格は、「S」が187万円、「S GRスポーツ」が268万円。


「S-T」


 ターボ車のエントリーグレードが「S-T」。装備内容は「S」とほぼ同じ内容となっており、パワートレインの違いが中心となっている。また、「GRスポーツ」も同様に設定される。物件数は「S」の半分程度となっており、基本グレードのなかで最も少ない。中古車平均価格は、「S-T」が186万円、「S-T GRスポーツ」が242万円。


「G」


 ハイブリッド車の上級グレードが「G」。225/50R18タイヤ&アルミホイールを採用し、メッキのドアベルトモールディング、ピアノブラックのドアウインドウフレームモールディング、LEDフォグランプを採用してエクステリアの高級感を演出。インテリアは、ブラックの上級ファブリック&ブラウンの本革を組み合わせたシート表皮を採用するほか、リコリスブラウンのインテリアなど、ラグジュアリーな仕立てとなるのが特徴。中古車平均価格は212万円と手頃で、物件数は最も豊富。C-HRを探すなら、まずは「G」を中心に探すとよいだろう。


「G-T」


 ターボ車の上級グレードが「G-T」。装備内容は「G」とほぼ同じ内容。「S-T」と比べて物件数が多く、ターボ車を探すならこちらがオススメ。中古車平均価格は210万円と、ハイブリッドとほぼ同程度となっている。



※上の記述は、2016年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。中古車平均価格は2022年6月時点のデータ。


まとめ




 装備の違いとパワートレインの違いで、4グレードに大別できるC-HR。エントリーグレードの「S」および「S-T」は物件の割合が少なめ。とはいえ全体の物件ボリュームが多いため、こだわりがあるなら十分探すことが可能。相場も「G」系と比べて15万円ほど低いので、予算重視ならねらう価値はあるだろう。一方、装備充実の「G」系は豊富な物件が魅力で、ボディカラーなどの選択自由度も高い。特にハイブリッド車の「G」が探しやすい。