なんだか最近イライラしたり、落ち込んだり、精神的に不安定だなと思うことがありませんか? 不安と恐怖の時代にどう自己を保つか? ベストセラー作家で税理士の亀田潤一郎さんが実践する方法とは?

なんだか最近イライラしたり、落ち込んだり、精神的に不安定だなと思うことがありませんか? 不安と恐怖の時代にどう自己を保つか? ベストセラー作家で税理士の亀田潤一郎さんが実践する方法とは?

◆いまや不安と恐怖をあおる「ノイズ」にやられる人が増加中!

いまの世の中、雑音と騒音に満ちています。それらが自分の中に侵食してくることで、どうしてもイライラしたり、落ち着きを失ったりしがちです。大量に流される情報にさらされ、不安や恐怖をかきたてられます。

とくに新型コロナウイルスの影響で先が見えず、不安と恐怖が蔓延する時代はなおさらでしょう。ストレスを抱え、爆発寸前になっている人が増えています。さまざまな規制の中で自分を抑えている分、つい他人にも厳しくなってしまう。SNSでもやたら炎上騒ぎがあるし、メディアでも何か不祥事を起こした人物に対する過剰なバッシングが横行しています。

「沸点(ふってん)が低い」というのがいまの社会と人の特徴でしょう。怒りを覚え、感情が爆発するラインが、かなり低くなっていると感じます。

◆危機に強い経営者はマインドが安定している

私が見る限り、持続的に業績を上げている経営者は、社会の状況によって精神的に影響を受けるということが少ないように感じます。情報に流されず、自分の軸をしっかりと保っている。精神的にバランスが取れていて、目の前のことに一喜一憂し、動揺することがほとんどありません。

新型コロナの影響で売り上げが減ると、それまでとは一変して攻撃的になり、他人を責めることで何とか自分だけは助かろうともがく経営者がいる一方、冷静に状況を分析し、ピンチをチャンスに変えるべく工夫や努力をすることで、前向きに乗り越えようとする経営者がいます。

この違いはどこから来るのでしょうか? どんな時代にも冷静に前向きに生きているクライアント、経営者の人たちを見てある共通点があることに気がつきました。それは彼らが、それぞれ自分なりの「心を鎮める」方法を持っていることです。

ある人は山登りの趣味があり、山に登っている時が一番落ち着き、心が解放されると話していました。ある人は体を動かすことが好きで、ジム通いはもちろんですが、自宅でもトレーニングを欠かしません。ある人は絵を描くことが好きで、没頭する時間が楽しいといいます。

仕事とは何か別のことに集中する。ビジネスや仕事の現場とは異なった環境に身を置くことで、心を鎮めることができているのです。

◆マインドフルネスのおかげでストレスフリーに

私自身は、瞑想=マインドフルネスを毎日実践しています。最近IT企業などでも取り入れているところが増えているようですね。瞑想して心を落ち着かせ、集中する。それによって心を鎮め、ストレスや疲れを癒やすのです。

何も堅苦しく考える必要はありません。職場の椅子に座って好きな時に1分でも3分でも、目を閉じて静かに意識を集中するだけでもいいと考えます。

私も1日数回、時間がある時に実践しています。おそらく、それをしていなければ、この2、3年のストレス過剰な環境の中で、冷静に仕事を続けることなどできなかったのではないかと考えています。

どんな時代や環境でも、心を鎮めて冷静に、前向きに仕事や人と向き合うことができる。目まぐるしく移り変わる状況の中で、いったん立ち止まってみる、それが成功に近づくための秘訣なのです。

教えてくれたのは……亀田潤一郎さん

亀田潤一郎税理士事務所。税理士。中小企業の経営者だった父親の会社が倒産。一時はホームレス状態になるが「中小企業の経営者をお金の苦労から守りたい」という使命感から税理士になる。数字が苦手な経営者向けに、資金繰りをよくするためのコントロール術などを指導。著書に『稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?』(サンマーク出版)など。

取材・文/本間大樹

文=あるじゃん 編集部