――『ハリー・ポッター』や『ファンタスティック・ビースト』では華やかな世界が描かれます。ご自身が芸能界に興味を持ったのも、そうした影響からでしょうか?

きっかけは、気づいたら入っていた、という感じです(笑)。ただし、続けられているのはハリー・ポッター魔法ワールドが一つの大きな理由だと思います。

――大きな理由とは?

作品がファンタジーなので想像力を養えます。自分がいただいた役のキャラクター性を膨らませるために、「もしこの役にこういう面があったらどうなる?」と想像力を働かせて考えないといけません。ハリー・ポッター魔法ワールドの世界観が、僕の想像力を豊かにしてくれたのは間違いないと思います。

――2003年の芸能界デビューから約19年。子役から俳優へと成長していく中で「俳優として生きていくんだ」と覚悟を決めたのはどのような瞬間ですか?

高校を卒業したタイミングですね。高校3年生のときに『FROGS』という初主演舞台をやらせていただいて、この業界の大変さを改めて痛感しました。大変さを知ったからこそ、逆にチャレンジしてみたいと思いました。当時、大学入試の用意もして学業との両立を考えたんですけど、お芝居の仕事を通して自分にどれだけの覚悟があるのか試してみたくなりました。最近、作品を選ぶときに覚悟をより一層持つように心がけています。オファーを受けた段階で、どうやって取り組むかよく考え、しっかり覚悟を持って挑みたいと思っています。

――以前に増して、オファー段階で熟慮するようになったと。

「やります」っていう一言は、すごく覚悟がないと言えない言葉だなと年々強く感じるんです。お仕事でも学業でも「『やります』って言った以上はやってよ」と責任が生じると思います。その責任って、考え方一つ変えればすごく楽しいものです。「期待以上のものにしよう」と思う部分もありますし、どんなに大変な時期でも「やります」と言った以上は全うしないといけないという気持ちは心の中にあります。

――責任が、強い興味や熱意とつながっていると。

作品の企画段階では、プロデューサーや監督演出家、脚本家の方のほうがその企画に携わっている期間が長いです。だからといって、その人たちの熱意に負けてはいけないなと思っています。同じ熱量で役や作品のことを話せるようになるには、覚悟の大きさが大切です。だから初めの「やります」という言葉は強い覚悟を持っています。

■小関裕太
1995年6月8日生まれ、東京都出身。2003年に子役として芸能界デビューし、CMやドラマ、映画、舞台などに出演。2006~2008年には『天才てれびくんMAX』(NHK)のテレビ戦士として活躍した。近年の出演作は、ドラマ『来世ではちゃんとします』シリーズ(テレビ東京)、『知ってるワイフ』(21/フジテレビ)、『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(21/日本テレビ)、映画『シグナル100』(20)、『ライアー×ライアー』(21)、舞台『モンティ・パイソンのSPAMALOT』(21)、『The View Upstairs-君と見た、あの日-』(22)など。主演ミュージカル『四月は君の嘘』が5月7日~7月3日に上演予定。
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