フレックスタイム制、リモートワークも導入…意外と知らない「自衛隊の世界」を現役女性自衛官が解説
青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMの番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」。1月23日(日)の放送では、航空幕僚監部 総務課の聖德麻未(しょうとく・あさみ)さんと、防衛省 大臣官房 広報課の是永幸恵(これなが・ゆきえ)さんに、「平和を守るエキスパート! 自衛隊の世界」をテーマに話を伺いました。


(左から)青木源太、是永幸恵さん、聖德麻未さん、足立梨花



◆有事から国民の生命と財産を守るために

自衛隊は、“陸上自衛隊”“海上自衛隊”“航空自衛隊”の3つの組織で構成されており、その使命の第一は日本の平和と独立を維持することです。世界に目を向けると、国際社会では紛争やテロなどのさまざまな問題が発生し続けており、日本だけが絶対に攻撃されないとは言い切れません。そうした有事に見舞われた場合、私たち国民の命と財産を守るためには、常日頃からの備えが必要不可欠です。

そのため、自衛隊では日ごろから準備や訓練をおこない、万が一の侵略行為にも即座に効果的な対応ができるように備えています。また、日本周辺の海や空を常時パトロールすることで、国民の生活が脅かされることのないように防衛力を強化し、日本への侵略行為の未然防止に努めています。さらに、国際社会の一員として世界平和に協力する活動もおこなっており、こうした任務や役割をまっとうするために、自衛隊にはさまざまな仕事があります。

ちなみに、聖德さんは1佐の航空自衛官で“総務調整官”、是永さんは2佐の航空自衛官で“心理幹部”という肩書きを持っています。

自身の仕事について、是永さんは「わかりやすい業務を挙げますと“自衛隊員のメンタルヘルスケア”です。自衛隊員は、警戒監視や海外派遣、災害派遣活動など、さまざまな任務に従事します。海外や被災地で勤務することは、自分自身では感じていなくても、大きなストレスがかかります。

また、装備品の操縦や取扱いの際には、常に気を張って細心の注意を払っています。ストレスがある環境でも隊員が心の健康を保てるように、カウンセリングやメンタルヘルスケアをおこなうのが、心理幹部の仕事の1つです」と説明。

また、カウンセリングもメンタルヘルスケアも、不調が起きたときに対応するだけではなく、「日ごろから自分の長所や強みに目を向けるなど、バランスの取れた生活習慣を目指すことで、ストレスがかかったときにしなやかに対応する能力を身に付けることを目的としている」と言います。

自衛官といえば、“パイロットや特殊な車を運転する人”“銃を扱う人”などを連想しがちですが、「自衛隊はいわば“自立した1つの社会”です。性別を問わず、いろいろな人たちがいろんな形で働いていて、その職種と職域は多岐にわたります」と聖德さん。

例えば、航空機が安全に離着陸できるように無線を使って誘導する航空管制官」、航空機が安全に運航できるように霧や風など天気を観測する「気象員」、自衛隊の任務遂行に必要な法令の調査研究や指揮官への法的な助言をおこなう法務幹部、日本中の空を24時間365日監視して日本の空の安全を守る警戒管制など、実にさまざま。

有事に即座に対応すべく、聖德さんは「どんなことが起こっても国民の生命と財産を守れるように、自衛隊にはそのために必要な機能がすべて備えられている」と胸を張ります。

◆いつでも助け合える仲間が全国にできる

警戒監視や災害派遣などの厳しい任務に従事し、海外に派遣されることも多い自衛官。「隊員一人ひとりが、過酷な環境下で心身ともに健康に任務を継続できるように支えるという点が、一般的な心理カウンセラーとの大きな違いだと思う」と是永さん。カウンセリングにあたっては、隊員の任務の内容や勤務環境を理解し、隊員が置かれている状況と、それらが心に及ぼすストレスを的確に判断できる能力が求められます。

心理幹部として日々隊員に寄り添う是永さんは、「人は誰でも他人からのささいなひと言に傷つくものです。しかし、それらの傷を癒やすのもまた“人”です。カウンセリングをしていると、相談を受けている私のほうが相談者の隊員からのささいなひと言に元気をもらったり、勇気付けられたりすることもあります。そんなときに、心理幹部として何とも言えない温かい気持ちになる」と、やりがいを語ります。

さらには、「自衛官になる前に想像していたよりも、幅広く、さまざまな経験を積んでいます。もちろん、つらいことや大変だったこともありますが、時が経てばすべていい経験、楽しい思い出になっています。転勤もある仕事ですが、つらいときをともに乗り越えた仲間とは、勤務場所を超えて、ずっと連絡を取り合っています。いつでも助け合える仲間が全国にできるのは、自衛官の大きな魅力ですね」とも。

◆男女ともに活躍できるような制度も充実

現在、自衛隊では女性自衛官の採用を積極的に増やしており、「性別の違いなく、女性も原則すべての職種に就くことができ、経理などの事務に就く女性もいますし、戦闘機やヘリコプターのパイロット、潜水艦の乗組員など、現場で活躍する女性もいます。また、一人ひとりが仕事もプライベートも両立させられるように、産休・育休制度や、フレックスタイム制、リモートワークも導入されているので、そういった点はほかの公務員と変わらない」と聖德さん。

聖德さん自身も3児のママでありながら、「子どもの年齢や成長状況に応じて、上司や同僚に仕事の内容を相談し、周囲の理解を得て働き続けることができている。職場のみなさんにも負担をかけたと思いますし、子どものママ友パパ友、近所の方々、学校の先生にも、これまでに多くの“思いやり”をいただいたので、これからは職場や社会で“思いやり返し”をしていきたい」と語ります。

そして最後に、「今回ご紹介したように、自衛隊にはさまざまな職種があります。いわゆる“体育会系”以外の自衛官もたくさんいて、それぞれの能力を活かして、さまざまなフィールドで活躍しています。防衛省・自衛隊では、“国家を守る公務員”としてみなさんの日々の平和な暮らしを守るために、一緒に働いてくれる方を募集しています。自衛官の採用に関する情報は、防衛省・自衛隊のWebサイトやTwitterで詳しく発信していますので、自衛官の仕事に少しでも関心を持たれた方は、ぜひご覧ください」と呼びかけました。

足立は、「女性も原則すべての職種に就くことができて、産休・育休制度など、仕事もプライベートも両立できるシステムもたくさんあり、女性が活躍できる場が増えているのはすごくうれしいこと」と感想を述べると、青木も「男女問わず、誰しもが輝ける場所がありそう」と語ります。また、“自衛隊は自立した1つの社会”であることが印象に残ったようで、「自衛隊のなかで男性・女性問わず、いろいろな人たちがいろんな形で働いていて、職種・職域が本当に多岐にわたっているんだな、と改めて感じた」と話しました。


(左から)青木源太、足立梨花




<番組概要>
番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:青木源太、足立梨花
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/collection/