LeapMindは11月30日、低消費電力AI推論アクセラレータIP「Efficiera」(エフィシエラ)の最新版となる「バージョン2(v2)」を開発したことを発表した。

前バージョンのEfficiera v1は2020年に正式提供されたが、2021年9月末までに国内8社とのライセンス契約を締結。v2については、こうした導入実績ならびに市場評価を踏まえ、最小構成の回路規模はそのままに、より広い性能レンジへの対応と、より多くの実装品への適用を可能とする応用範囲の拡大を実施したという。

具体的には、Covolution pipelineの中のMACアレイの数をv1(×1、×4選択可能)の3倍にできるようにしたほか、コア数を4コアまで選択できるようにすることで性能スケーラビリティを拡大したとする。また、畳み込み・量子化に加えてv1ではCPU実行であったSkip connectionをハードウェア実行へと変更したほか、Pixel Embeddingもハードウェア実行へと変更したとする。

さらに、設計・検証手法を改善し、開発プロセスも見直すことで、FPGAだけでなくASIC/ASSPにも適用できる品質を確保したとするほか、自社で行なってきたEfficiera向けのディープラーニングモデル開発を、ユーザが行えるようにする、モデル開発環境(NDK)の提供も開始するとしている。

なお、v2はすでに2021年9月にベータ版が公開されており、正式提供は2021年12月からを予定しているという。

  • Efficiera v2のコンセプト

    Efficiera v2のコンセプト