【厚生労働省】生活困窮者の相談、コロナの影響で3倍超に

厚生労働省は、生活困窮者の自立支援を促す地方自治体の窓口で、2020年度の新規相談受付件数が78万6195件(速報値)に上ったとの集計結果を公表した。過去最多を更新し、24万8398件だった19年度の3倍を超えた。新型コロナウイルスの影響で休業や失業した人らによる相談が急増したのが要因とみられる。

 厚労省は15年4月、「生活困窮者自立支援制度」を開始。福祉事務所を設置する全国906自治体で相談事業を行っており、就労や居住確保など生活困窮者本人の状況に応じた支援につなげている。事業を実施している全国の自治体の相談状況をまとめた。

 結果によると、感染拡大前の20年1月と、拡大後の21年1月の新規相談受付件数を比較すると、20代男性と30代男性の伸びが大きかった。20代男性で4倍、30代男性で3・9倍に達した。20年度の相談件数を月別に見ると、1回目の緊急事態宣言が発令された4月が最も多かった。

 また、任意の自治体アンケートでは、回答があった507団体のうち8割以上で、個人事業主や、解雇・雇い止めなどによる非正規雇用労働者からの相談が増えたという。

 一方、生活困窮者の自立支援の在り方を話し合う有識者検討会では、構成員となっている自治体の福祉担当者から、コロナ禍で「これまでの相談者像から変化がある」との指摘が挙がった。外国籍の人や若年層などからの相談が増えたといい、相談者が抱える社会的孤立や住まいの不安定さなど課題も浮き彫りになった。

 このほか、離職や自営業の廃業などで住居を失う恐れがある人に家賃を補助する「住居確保給付金」の実績も公表。20年度の新規支給決定件数は13万4946件で、前年度の約34倍に膨らんだ。

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