トップクラスが集まるリーグは佳境を迎えた

渡辺明王将への挑戦権を争う第71期ALSOK杯王将戦(主催、毎日新聞社・スポーツニッポン新聞社)の挑戦者決定リーグは、11月9日に藤井聡太三冠―羽生善治九段戦と、永瀬拓矢王座―広瀬章人八段戦が行われます。先後は事前に決まっており、それぞれ羽生九段と永瀬王座の先手番です。

■前回対局は羽生九段が横歩取りで勝利

ここまでのリーグ戦績は藤井三冠が3勝0敗、羽生九段が3勝1敗、永瀬王座が1勝1敗で、広瀬八段は2勝3敗です。藤井―羽生戦は挑戦権を占う大一番で、過去の対戦は藤井三冠の4勝1敗ですが、直近の対戦となる前期の王将リーグでは、後手番の羽生九段が横歩取りに誘導し、激しい切り合いの末羽生九段が勝っています。また、これまでの5局で羽生九段の先手番は1局。その対局は相掛かりから藤井三冠の勝利でした。

今年度の記録四部門(対局数、勝数、勝率、連勝)でもトップをひた走る藤井三冠はまさに敵なしと言った感がありますが、レジェンドの羽生九段が前期に続く壁となって立ちはだかるでしょうか。

■広瀬八段は残留を懸けたリーグ最終局

永瀬―広瀬戦はこれまで永瀬王座の5勝3敗ですが、前期の王将リーグでは広瀬八段が勝っています。またこれまでの8局で永瀬王座の先手番は2局。初手合いだった2011年のNHK杯戦では永瀬王座の中飛車で、直近の対戦となった今年6月の順位戦A級では角換わりでした。まだ対局数が少ない永瀬王座は挑戦とリーグ陥落のどちらの目もあります。藤井三冠との対戦が残っていることもあり、残りを全勝すればプレーオフ以上は確定します。対する広瀬八段はこの一局が今期のリーグ最終局。もし敗れればリーグ陥落となりますが、勝利して3勝3敗の指し分けに持ち込めば確定とまでは行かなくとも、残留の可能性がかなり高くなります。

この2局は11月9日の午前10時に東京の将棋会館で対局開始です。トップクラスの棋士が集まる王将戦挑戦者決定リーグは佳境を迎えました。最高峰の戦いからは一瞬たりとも目が離せません。

相崎修司(将棋情報局)

昨年9月に行われた前期王将リーグでは、羽生九段が藤井二冠(当時)を破った(提供:日本将棋連盟)
昨年9月に行われた前期王将リーグでは、羽生九段が藤井二冠(当時)を破った(提供:日本将棋連盟)