俳優の池松壮亮、女優の伊藤沙莉が30日、東京国際フォーラムで行われた「第34回東京国際映画祭」(TIFF)レッドカーペットに登場した。

  • 伊藤沙莉

コンペティション部門に選出された『ちょっと思い出しただけ』(2022年早春公開)でダブル主演を務めた2人。池松は黒のスーツ、伊藤は花がデザインされた黒のドレスという装いで、松居大悟監督とともにレッドカーペットに参加した。

本作は、コロナ以前からの6年間を描いたラブストーリー。池松は「こういう時期に、自分の人生、自分の過去、自分の記憶、そういうものに触れる機会が世界全体で多かったと思う。そういうことについての映画になるように、みんなで自分たちの人生の記憶を持ち寄って、過去にいろいろあったけど今は大丈夫だっていう映画になればと思っていました」と本作に込めた思いを明かした。

伊藤は、コロナ禍での撮影を振り返り、「コロナ禍ということをいい意味で忘れた瞬間もありました」と打ち明け、「6年前から今にかけて、みんなの生活の仕方も変わったし、そういうところもいろんな人間関係にも関わってきているような気がしたので、感慨深いなと思いながらやっていました」と語った。

「東京国際映画祭」は、日本で唯一の国際映画製作者連盟から公認を受けた国際映画祭。2004年から六本木をメイン会場に開催してきたが、今年から日比谷・有楽町・銀座地区に移し、10月30日から11月8日まで開催する。コンペティション部門は、113の国と地域、1,533本もの応募の中から15作品が選ばれ、日本からは松居大悟監督による『ちょっと思い出しただけ』と野原位監督による『三度目の、正直』の2作品が選出されている。

撮影:蔦野裕