アイドルグループ・私立恵比寿中学の安本彩花が29日、1st写真集『彩aya』(SDP 3,080円 )を発売した。安本は昨年10月29日、悪性リンパ腫の診断を受け、休養して闘病することを発表。今年4月5日に寛解を報告し、復帰を果たした。

安本にとって念願だった自身初の写真集では、自ら内容のプロデュースを行い、鮮やかなハイトーンのベリーショートヘアにブラックドレス姿をまとった凛とした姿を披露。今の彼女だからこそ伝えられる思いが込められた一冊になっている。

写真集発売に至るまでの経緯、セルフプロデュースする中で大切にしていたこと、そして今どのような将来を思い描いているのか。また、安本と同じく悪性リンパ腫から復帰を果たしたフリーアナウンサーの笠井信輔との交流についても話を聞いた。

  • 安本彩花 撮影:宮川朋久

■写真集発売は“直談判”で実現

――念願叶っての写真集おめでとうございます。発売は安本さんの直談判で実現したそうですね。

自分が一つ大きな出来事を乗り越えて、人として成長できた段階で感じたことがたくさんあって、それを写真集という形にして伝えたいと思ったので、その気持ちを文章にしてマネージャーさんにLINEで送りました。お願い事をするので、文末は『ぜひともご検討よろしくお願いします』と丁寧に締めくくって(笑)。

――丁寧な締めくくり大事です(笑)。

最初に返ってきた返事は『検討してみます』の一言で、ダメだったのかな……と思いました。でも、今回実現できなかったとしても、やりたいと思った気持ちを伝えたことは自分にとってプラスだったし、しょうがないなと。

そんな風に考えながら、次の日お仕事に行ったら、マネージャーさんから『この間の写真集の話なんだけど、話つけておいたから』と言われて! その後すぐに打ち合わせが始まって、本当にすごい速さで色々なことが決まっていきました。

■セルフプロデュースで大切にした事

――写真集は安本さんのセルフプロデュースということですが、特にこだわったのはどのようなところですか?

色々大変だったけど、それを乗り越えて、ありのままの自分を受け入れることができたからこそ、今は一瞬一瞬を大事にして心の底から毎日を楽しめています。それを伝えることで、少しでも皆さんの自信や勇気に繋がれば嬉しいなって。そこだけは、ぶれずにいようと思っていました。

――カジュアルな衣装のキュートなカットに、ドレッシーな衣装のキレイでカッコいいカットと、とても見応えのある写真集でした。それだけじゃなく、どのカットにも安本さんの強さのようなものも感じて。写真集を見て、ご自身で変わったなと思うところはありましたか?

目が変わったなと。写真集の中に、実家で撮影したパートがあるのですが、そこには闘病中のつらい思い出もあって。なんだろうな……(気持ちは)明るいけど、どこか思い出を噛みしめるような目をしていて、色々なロケ地に行って撮影している時の目は、実家で撮った時の自分の目とは違って見えて、そういうところもすごくリアルで面白い作品になったんじゃないかなと思います。