シッピーノ、ECに特化した業務自動化ツール「TēPs」提供 ノーコードで固有の業務を自動化できる

シッピーノは10月27日、ECに特化したノーコードツール「TēPs(テープス)」の正式版の提供を開始した。プログラミングの知識がなくても、自社独自の業務を自動化するツールを自作できるサービスの提供により、EC事業者の「事業者固有の業務」における課題の解決を支援する。

「TēPs」は、ECの担当者がエンジニアのように自分自身の手で業務に利用できるツールを作るためのクラウドサービス。APIを介してさまざまなシステムやサービスを接続し、実現したい事柄に合わせて、それぞれが持つ無数の機能やデータをパズルのように組み合わせて自在に利用することができるため、プログラミングの知識や経験がなくても、自社独自の業務を自動化するツールを素早く大量に作ることができる。

組み合わせの柔軟性によって、既存のサービスだけではカバーできない領域を埋めるツールを作成可能な「TēPs」を使うことで、たとえばGoogleスプレッドシート上の商品の販売価格情報をもとに、モールやカートなどECサイトでの商品販売価格を更新する。購入された商品の組み合わせにより、最安の発送方法を自動で設定する。受注に住所の不備があった場合、購入者に自動で修正依頼メールを送信し、回答があれば受注管理システムに自動で反映する。

「Amazon」が提供する在庫保管・配送代行サービス「フルフィルメント by Amazon(FBA)」の在庫数や「Amazon」での売上をGoogle スプレッドシートで一括管理する。「Amazon」におけるカスタマーレビューが入ったら社内にチャットで通知するとといったことを可能にするツールを作成できる。事業者からの需要が多い業務フローについては、あらかじめテンプレートを用意しており、このテンプレートを自社に合わせてアレンジすることで、導入はより簡単になり、ユーザーに新たな発想がうまれるきっかけにもなるとしている。

現在接続しているシステム・サービスは、「Amazon セラーセントラル」「Amazon ベンダーセントラル」「楽天市場 RMS」「Google スプレッドシート」「Gmail」「Google マップ」「LINE」「Slack」「Chatwork」「ネクストエンジン」など。今後は受注管理システム、倉庫管理システムなどバックエンド業務に関わるシステム・サービスはもちろん、マーケティングオートメーションや CRM ツールなど、フロント業務に関わるサービスにも接続し、EC業界内でのAPIのプラットフォームを目指すとしている。

利用料は、月額1万5000 円(税別)、初期費用はなく、30日間の無料トライアルがある。なお、「TēPs」は、2021年の 3月より「Tetra(テトラ)」として、クラウド(SaaS)型ECプラットフォーム「ネクストエンジン」ユーザーを中心に一部の機能を提供。すでに100以上の事業者への導入実績があり、毎日2万0000回を超える処理を実行している。

事業者ごとに商材・商流が大きく異なるEC業界には、既存のサービスでは解決できていない「事業者固有の業務」が数多く存在している。ECに取り組むにあたり、利用する必要があるシステム(モール・カート・倉庫管理システムほか)間の連携不足により、売上・在庫・受注・発送といった重要なデータの処理や集計を手作業に頼っている例は多いという。また、業務効率化サービスを導入した場合でも、その機能の限界により対応しきれない、細かな処理のための手作業が発生しているのが実情だ。さらに物流倉庫や販路、商材や仕入れ先などを変えるたびに「事業者固有の業務」は新たに発生し、それらの業務への対応のため、業務効率化サービスを頻繁に切り替えたり、多額な費用をかけてシステムを開発せざるを得なくなる例も後を絶たないという。

こうした状況を受け、多額な費用や時間をかけずとも、変化に合わせて常に発生する「事業者固有の業務」をECの担当者自身で解決できるよう、システムやサービスの機能を細かなパーツとして分解し、それらをブロックのように組み合わせることで、プログラミングの知識がなくても欲しいツールを自身で作るためのサービスの提供に至ったとしている。

「TēPs」の提供開始にあたり、シッピーノの田渕社長は、「当社は、ECの発送に関わる業務を自動化するクラウドサービス『シッピーノ』を、 2015年のサービス開始以来、2000を超える事業者に向けて提供してきました。『シッピーノ』は出荷関連業務の完全な自動化を目指したものであり、シンプルで使い勝手が良いという評価をいただいています。しかし、ユーザーの皆様がお抱えの『事業者固有の業務』を解決したいというご要望に応えきれていないという悩みがありました」と話す。

「2年ほど前から、既存のサービスではカバーできていない痒い所に手が届くツールを、事業者自身が自分たちの手でつくることができるようなサービスの開発に着手しました。このたび、サービスの機能の拡充にともない、まサービスを通しての体験価値をより強く表現するため、名称とロゴデザインを一新しました。この『TēPs』を通して、単に仕事を自動化するだけにとどまらず、今までできないと思い込んでいたようなことが自分の手で実現できること、さらにはこれまで思いつきもしなかったようなアイデアがうまれる瞬間を、そして工夫してつくったオリジナルの道具を使い育てることを楽しんでもらいたいと考えています」とコメントした。