【外務省】岸田氏の外相時代の秘書官・中込氏が首相秘書官に就任

外務省は、自民党総裁選の行方にやきもきしていたが、岸田文雄政権の誕生にひとまず胸をなでおろしている。

 岸田首相は安倍晋三政権時代の4年8カ月にわたって外相を務め、省内にも「歴代の外相の中で一番意思疎通がしやすかった」(局長クラス)などとファンが多い。事故のない国会答弁だけでなく、米国にあるケリー元国務長官の自宅まで出向いてオバマ元大統領の広島訪問の道筋をつけるなど「コツコツと個人的な人脈を広げ、成果を上げる外交手腕を持つ」(別の幹部)と評価が高いのだ。

 今回、外務省からは外相時代に一貫して岸田首相の秘書官を務めた中込正志氏が首相秘書官として登用された。さらに、内閣広報官には、同省の四方敬之前経済局長が一本釣り。これまでは同省出身の小野日子(ひかりこ)氏が務めていただけに、同省から登用する枠組みが定着しつつある。

 現在、同省が一番注目しているのは、岸田首相が10月8日の所信表明演説で、安全保障政策の基本方針を定める「国家安全保障戦略」(NSS)を7年ぶりに改定すると表明したこと。

岸田首相は周囲に「単に防衛省の予算取りに使うのでなく、中国の経済的脅威も念頭に置いた経済安全保障も重点的に取り込む」と語っており、原案作りは国家安全保障局(NSS)に担わせるという。

 同局のトップは同省の秋葉剛男前事務次官。国の安保政策の基盤づくりに省の考えがふんだんに盛り込まれる図式ができつつある。

 省幹部は「(岸田氏の後に外相を務めた)河野太郎氏が首相になるより何倍もいい結果になった。数年単位の戦略的な外交安保政策を、官邸と腹を割って話せる態勢ができた」と喜んでいる。

【政界】11月中の総選挙で問われる新政権が掲げる新しい「国のカタチ」