年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、年金の手取りを減らさない方法について、専門家が回答します。

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。

そんな年金初心者の方の疑問に回答します。今回は、年金の手取りを減らさない方法についてです。

◆Q:年金の手取りを減らさない方法を教えてください

「年金の手取りを減らさない方法ってありますか? 年金から税金などいろんなお金が引かれたりすると聞いたし、収入がありすぎると年金カットが心配です」(50歳)

◆A:年金カットされない賃金の目安を把握しましょう

将来老齢年金を受け取るようになると、税金や社会保険料が引かれて実際に受け取れる年金の手取り金額が少ないと思うことがあります。

老齢年金からは、所得税・復興特別所得税、住民税、健康保険料、後期高齢者医療保険料(75歳以上)、介護保険料が引かれることになります。

老齢年金は、所得税の雑所得として課税されますが、年金の収入金額から公的年金等控除額(65歳未満は60万円、65歳以上は110万円)、基礎控除(48万円)、などの各種控除や社会保険料を差し引いて計算されます。65歳未満は108万円、65歳以上は158万円未満の年金収入であれば、年金から所得税が引かれることにはなりません。

また、医療費控除などの控除制度を利用して確定申告を行うと、天引きされた税金が戻ってきます。医療費控除は1年間に支払った医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%)を超えた場合に受けられる控除です。日頃から使った医療費がいくらなのか、領収書などで確認できるようにしておきましょう。

住民税や健康保険料は市区町村で異なりますので、お住まいの市区町村で確認することができます。また、相談者が心配しているとおり、老齢年金を受け取りながら一定額の給与収入などがあると、老齢年金(年金月額)が少なくなることがあります。

令和3年現在、60~64歳であれば、賃金と年金月額の合計額が28万円、65歳以上になると47万円を超えなければ年金カットはされません。令和4年4月からは、60~64歳に支給される年金の支給停止される基準が、現行の28万円から47万円に緩和されることになります。

ねんきん定期便やねんきんネットで、将来受け取れる年金を調べることができますので、いくらの収入であれば、年金を全額受給できるのか調べておきましょう。

監修・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)

文=All About 編集部