ASMLが発表した2021年第3四半期(7~9月期)の決算業績によると、売上高は前年同期比32%増の52億4100万ユーロ、営業利益は同58%増の19億1900万ユーロ、純利益は同64%増の17億4000万ユーロ、粗利益率は同4.2ポイント増の51.7%となった。半導体業界が好況のため、市場予測を上回る好成績が続いているという。

同四半期の露光装置売上高は41億ユーロ。そのうちEUVが54%を占め、販売台数は15台となった第2四半期は、45%(同9台)で、売上高、販売台数ともに四半期ベースで過去最高となったとするほか、同四半期中の受注額は62億ユーロで、このうちEUVが約半分の29億ユーロを占めているという。

そのEUV露光装置である「NXE:3600Dシステム」は、顧客の現場にて、1時間あたり160枚の露光を達成したという。また、ArF液浸露光装置については1000台目の出荷を達成したという。ちなみに最初の量産向けArF液浸露光装置「XT:1700Fi」は2006年に出荷されたという。

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    ASMLの2021年第3四半期と第2四半期の技術別、用途別、出荷先国・地域別売上高内訳および技術別売上台数 (出所:ASML)

なお同社は、第4四半期のガイダンスとして、売上高は49億~52億ユーロ、粗利益率は51~52%と予測している。また、2021年通期の売上高増加率を前年比35%増と予測している。同社は2021年9月に2025年に売上高が240~300億ユーロに拡大するとの見通しを発表しており、今後も順調に事業が拡大するものと見込んでいる。