NTT東日本およびブレインスリープは10月18日、森ビルが運営する大企業の事業創出に特化したインキュベーションセンター「ARCH」において、睡眠に関する新規事業の創発を目的に実施した「睡眠新規事業創出プログラム」の結果を公表した。

同プログラムでは、ARCHの会員38名を対象に、睡眠に関する世の中の課題および正しい睡眠知識の提供、個人別睡眠偏差値の取得などによる睡眠への関心向上、入眠アロマの提供などによる睡眠改善に向けたトライアルを実施した。

睡眠偏差値とは、睡眠に関する自覚症状や睡眠習慣を含む幅広い視点で睡眠の主観的評価を定量化する質問群を作成し、日本人になじみのある「偏差値」として数値化したもの。ブレインスリープが日本人全体の中での相対的な睡眠状態を把握することを可能にするシステムを構築、現在は、NTT東日本をイノベーションパートナーとして、企業向け健康経営サービス「睡眠偏差値for Biz」を展開している。

  • 睡眠新規事業創出プログラムの主な実施内容

実証の結果、プログラム参加者における睡眠偏差値の平均数値が、プログラム実施前の46.1ポイントから48.1ポイントまで向上したという。個別のプログラムごとに結果を比較すると、8週間のマインドフルネスプログラムによって日中の眠気が21.6%改善し、トドマツの香りを配合した専用のアロマオイルによって入眠改善が4.8ポイント向上するなど、各プログラムからも前向きな結果が得られているようだ。

各社は今後について、睡眠新規事業創出プログラムを経て睡眠ビジネスの創出を目指すとともに、各社が連携して睡眠課題の解消に向けたイノベーションを創出し、睡眠ビジネス分野の確立と拡大に向けて取り組んでいくとしている。