セレモニアルピッチに登場した中畑清氏(奥)とラミレス氏(手前)

◆ エンターテイナー競演「喜んでもらえた」

 DeNAが『YDB 10th ANNIVERSARY GAME』と題して開催した17日のヤクルト戦(横浜)で、初代監督の中畑清氏と二代目監督のアレックス・ラミレス氏がセレモニアルピッチに登場した。

 グラウンドに足を踏み入れた中畑氏は「大きくなったねぇ」と改装された横浜スタジアムを見渡し一言。監督時代を振り返り「苦しかったね。全く勝てなかったから。でも楽しかった。私の自慢」と笑顔を見せた。ラミレス氏も「グレートフィーリング!ファンとチームが一体となった素晴らしい時間を過ごせることができた」とファンに感謝。さらに中畑氏はヒーローインタビューでの決め台詞を「やってみたい!」とアピールし、「アイラブ・横浜!」と絶叫。ファンを盛り上げてからのセレモニアルピッチとなった。

 ピッチャー・中畑氏はバッター・ラミレス氏に対し、絶好球を投じるもこれが打ち損ねのファールとなり、ラミレス氏は「ワンモア」と、異例の2球目をお願い。中畑氏は再びストライクゾーンへ絶好球を投げこみ、ラミレス氏の打球は遊撃方向へ転々。現役時代からエンターテイナーでもあった2人の対戦は幕を閉じた。

 ハマスタでの“対戦”を終えた中畑氏は「クビになって以来だけど、最高に楽しかった。球場でのマイクパフォーマンスはいいね!」とご満悦。ラミレス氏も「ベリーハッピー!ファンの方々と日本一の球場の雰囲気を作り上げることのできた場所に戻って来られて嬉しい」と喜んだ。

 セレモニアルピッチでは「打ち合わせして『打っていいよ』と言って打ちやすい球を投げたつもりだったんだけど」と中畑氏が舞台裏を暴露。ラミレス氏は「投げやすく投げるよと言っていたが、怪しいなと思っていた。けど本当にきたので『ヤバい、ほんとに来た!』と焦ってミスしてしまった」と苦笑い。中畑氏は「打ち直して少しでもファンが喜んでくれるイベントにしたかった。お互い手応えはあったと思います」と胸を張った。

 2人は三浦ベイスターズについても言及。中畑氏は「投手陣の整備をやらないといけない。持ち場なんだから大輔の腕の見せ所」とし、ラミレス氏は「課題の部分を強化して、それを持ち味に変えていけば素晴らしい結果がついてくる」とお互いエールを送っていた。

 2012年、DeNA体制になった際は監督の中畑氏とキープレーヤーのラミレス氏といった関係だった2人。中畑氏は「チームのスタートで責任を背負った打者の代表と監督。2000本打って結果を出してチームを引っ張ってくれた。勝てないチームに明かりを灯してくれた」とし、ラミレス氏も「ベリーハッピーパーソンでチームを鼓舞してくれた。結果は出せなかったけど楽しく素晴らしいチームを作り上げてくれた」とお互いにリスペクトする存在の共演は、黒くのしかかった雨雲をも、いつの間にやら追いやっていた。

取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)

【動画】ラミレス氏が異例の“お願い”…中畑氏と始球式に登場

#中畑清 氏 & #ラミレス 氏が本日の「YDB 10th ANNIVERSARY セレモニアルピッチ」に登場⚾️✨#XYDB#baystars pic.twitter.com/8vYiSvDLKl— 横浜DeNAベイスターズ (@ydb_yokohama) October 17, 2021