東武鉄道が「SL大樹」「SL大樹 ふたら」に導入する12系展望車「オハテ12-1」「オハテ12-2」に先行乗車できる「DL大樹 展望車お披露目ツアー」が10月17日に開催された。客車4両をDE10形が牽引する編成で南栗橋駅を発車し、下今市・鬼怒川温泉方面へ向かった。

  • 12系展望車2両を含む客車4両を「北斗星色」のDE10形が牽引。「大樹」のヘッドマークも掲げられた

「DL大樹 展望車お披露目ツアー」は10月17・30日に実施され、両日とも乗車人員を128名(通常客車プラン64名、展望車プラン64名)とした上で、東武トップツアーズの旅行商品として販売された。10月17日に行われたツアーでは、浅草駅から350型の団体専用列車で移動し、南栗橋駅で乗換え。「大樹」のヘッドマークを掲げた「北斗星色」のディーゼル機関車DE10形1109号機を先頭に、ぶどう色の14系客車、青色の「オハテ12-2」、ぶどう色の「オハテ12-1」、青色の14系客車という編成で発車した。

12系展望車2両を連結した列車は南栗橋駅を発車した後、板倉東洋大前駅と新鹿沼駅で停車しつつ、下今市駅へ向かった。下今市駅で入換作業のためいったん下車し、転車台広場を見学した後、再び乗車して鬼怒川温泉駅へ。同駅到着は15時32分を予定している。帰りは浅草駅まで350型の団体専用列車で移動するとのこと。

  • 客車4両のうち、中間の2・3号車が12系展望車。最後尾車両(4号車)は14系客車

  • 浅草駅から南栗橋駅まで、350型の団体専用列車が運行された

  • 12系展望車はぶどう色の「オハテ12-1」、青色の「オハテ12-2」の2両(10月15日の車両撮影会にて撮影)

  • 「オハテ12-1」「オハテ12-2」ともに車端部に開放型展望デッキを設置(10月15日の車両撮影会にて撮影)

  • 「SL大樹」などで使用される14系客車(10月15日の車両撮影会にて撮影)

12系展望車は10月17・30日の「DL大樹 展望車お披露目ツアー」を経て、11月4日から「オハテ12-1」(ぶどう色)、11月13日から「オハテ12-2」(青色)を「SL大樹」「SL大樹 ふたら」の客車として導入予定。2両ともSL列車が活躍した昭和20~30年代の客車をイメージして大規模リニューアルを行い、車内にボックスシートと大型テーブルを設置するとともに、側窓を開閉可能とし、開放型展望デッキを設置して躍動感や空気感を肌で感じられる仕様としている。既存の14系客車と組み合わせ、さまざまなコンセプトの車両で利用者に選択肢を提供しつつ、外観についてはぶどう色客車編成・青色客車編成で運転するなど、可能な限り一体感を図るとしている。