日立製作所(日立)は10月4日、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「HV Fund」の第2号ファンドを設立すると発表した。同ファンドは1億5000万ドル(約166億)規模で、環境・ヘルスケア事業を展開するスタートアップ企業を中心に戦略的な投資を行う。

日立は2019年6月に日立ベンチャー社を設立し、「HV Fund」の第1号ファンドを組成した。第1号ファンドでは、インダストリアルAI(人工知能)/IoT(モノのインターネット)、データマネジメント/コンピューティング、デジタルヘルスケア、ライフサイエンスなどの分野におけるスタートアップ企業11社に出資している。

そして今回、日立が注力する環境・ヘルスケア分野でのイノベーションの加速に向け、気候変動対応や資源循環促進などを通じた環境価値と、医療・医薬を含むヘルスケアによる社会価値を生み出すスタートアップ企業への投資を強化するために第2号ファンドを設立した。

同社は2050年からのバックキャストに基づくオープンイノベーションに投資し、イノベーション力の強化を目指す。日立製作所 執行役社長兼COOの小島啓二氏は、「スタートアップ企業とのオープンイノベーションを通じて、最先端技術を生かした新たなソリューションを創出し、日立が注力する『環境』『レジリエンス』『安心・安全』領域の事業成長と、社会イノベーション事業のグローバル展開をさらに加速させていく」とコメントしている。