アイ・ティ・アール(ITR)は9月28日、国内のユニファイド・エンドポイント管理市場の規模推移および予測を発表した。ユニファイド・エンドポイント管理とは、スマートフォンやタブレットなどの利用状況を遠隔から一括管理できる製品・サービスのこと。

ITRの発表によると、同市場の2020年度の売上金額は277億6000万円、前年度比25.0%増となった。前年度に比べて売り上げが増加した背景には、タブレット端末やスマートフォンなどのモバイル端末の業務利用が定着し、2020年からのコロナ禍によってモバイル端末の追加導入が活発化したことがあるとしている。

  • ユニファイド・エンドポイント管理市場規模推移および予測(2019~2025年度予測)出典:ITR

また、文部科学省が推進する「GIGAスクール構想」によって小中学校や高等学校でモバイル端末の導入が拡大したほか、2020年7月のPHS停波に伴う医療機関など特定業種における導入も進んだ。

今後は、SIM付きノートPCやスマートフォンの内線化に伴う導入拡大などのプラス材料はあるものの、市場の伸びは鈍化すると同社はみており、同市場の2020~2025年度のCAGR(年平均成長率)は9.1%になると予測している。