【財務省】総裁選の河野氏出馬で想定外の正念場迎えた麻生氏

菅義偉首相(自民党総裁)が9月の総裁選への不出馬を表明したことで、麻生太郎・党副総理兼財務相の動向に注目が集まっている。麻生氏が率いる「麻生派(志公会)」に所属し、国民的人気が高い河野太郎規制改革担当相が総裁選への出馬表明し、河野氏の勝敗によっては麻生氏の政治生命を揺るがしかねないためだ。

 菅首相が3日、総裁選への不出馬を表明した直後、河野氏は財務省大臣室に麻生氏を訪ね、総裁選への出馬意向を伝えた。河野氏が現在新型コロナウイルス感染対策の要であるワクチン担当相であることから、河野氏の出馬に難色を示したが「最後は自分で決めろ」と述べ、河野氏に決断をゆだねた。

 麻生氏が自派の所属議員である河野氏の出馬に慎重姿勢なのは、自身も河野氏も菅政権の閣僚であり、政権批判と無関係ではないためだ。ただ、新型コロナの収束時期はいまだ見通せない。安倍晋三前首相、菅首相はともにコロナ対応への批判から政権支持率が急落し、事実上退陣に追い込まれたこともあり、誰が次期首相になっても政権の安定運営は難しいだろう。

河野氏は報道機関の世論調査で人気は高いが、仮に新首相に選出されても政権が短命に終われば、後ろ盾である麻生氏とともに求心力低下が避けられない。麻生氏は想定外の正念場を迎えたといえる。

 一方、総裁選に出馬表明した岸田文雄前政調会長が30兆円規模の経済対策の必要性に言及したことについて、麻生氏は7日、「何を基礎に30兆円というのかわからない」とけん制。「年度内執行もおぼつかないのに何に使うのか」とも語り、安易な歳出増を容認する姿勢に釘をさした。

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