ロッテの育成・森遼大朗【撮影日=2019年2月7日】

◆ 3・4月のチーム防御率は1.96

 ロッテの二軍が、2014年以来7年ぶりにイースタン・リーグを制覇した。今季のファームは投手陣が非常に安定しており、ここまでのチーム防御率はイースタン・リーグトップの3.08だ。

 月別のチーム防御率を見ても、3・4月が24試合で1.96と2点台を切り、最も悪かった月で6月の3.87だ。

▼ ロッテ二軍のチーム防御率

3・4月:1.96(215回2/3 自責:47)

5月:3.04(169回 自責:57)

6月:3.87(151回 自責:65)

7月:3.74(118回 自責:49)

8月:3.07(129回 自責:44)

9月:3.51(123回 自責:48)

※21年9月22日時点

◆ リーグ制覇を支えた育成投手陣

 好調の投手陣を支えたのが“育成投手”だ。森遼大朗はここまで18試合に登板して、5月22日の日本ハム戦から7月28日の巨人戦にかけて自身6連勝するなどリーグトップの9勝、「一番こだわりたい」と話していた防御率はリーグ4位の3.09をマークする。

 今季の森はスライダー、カーブに加えて、追い込んでから勝負球としてフォークを使えるようになったことが活躍の要因のひとつといえる。本人も「カーブ、スライダーだけでは苦しくて、そこにフォークが使えるようになったのが大きいと思います。今は自信を持って投げられています」と8月上旬のオンライン取材で明かした。

 マウンド上で今季は自信に満ちた表情で投げており、「自分でこう投げれば、うまくいくんじゃないかというのが少しわかってきたような感じがある。そこが出ているのかなと思います」と自己分析した。

 リリーフでは育成ドラフト2位の小沼健太がリーグトップの17セーブを挙げる。

 小沼は春季教育リーグでの登板2試合はいずれも失点し、3月17日の西武との春季教育リーグでは、0回2/3を投げ5安打、4失点とピリッとしない内容だったが、イースタン・リーグが開幕してからはファームの守護神を任された。

 前半戦終了後のオンライン取材では「去年も(茨城で)抑えをやっていましたが、チームも勝っていなくて、ちゃんとした抑えをやったことがない。ほとんど初めての抑えだったので、今も緊張していますし、プレッシャーもあります」とチームの命運を託された“9回”のマウンドの難しさを口にした。

 4月24日の西武戦では、3-3の9回に登板するも、綱島龍生に適時打を浴びサヨナラ負けを食らったが、続く4月27日のヤクルト戦では3-1の9回からマウンドに上がり、三者凡退に抑え、この登板から5試合連続でセーブを挙げた。

 「ゲームによって準備の仕方を変えていけるようになりました。西武に打たれましたが、ヤクルトでは“こういうピッチングをしよう!”と、いろんなチームと対戦することでそういう考えを持てるようになりました。そこで抑えられたかなと思います」。ちなみに4月24日の西武戦で敗戦投手となったのを最後に、1度も黒星を喫していない。

 育成ドラフト4位ルーキーの佐藤奨真も、7月以降は安定した投球を見せた。佐藤は4月13日のDeNA戦で5回を3失点に抑えプロ初勝利を挙げると、続く4月23日の西武戦では6回2失点で2勝目。順調に白星を挙げたが、5月に入ってからは15日のDeNA戦で2回7失点でノックアウトされるなど、5月が月間防御率12.86、6月が月間防御率5.23と精彩を欠いた。

 それでも、7月11日のDeNA戦で9回を5安打無失点でプロ初の完封勝利を挙げると、ここから自身4連勝。8月27日の西武戦で2度目の完封勝利をマークした。今季の防御率は3.61だが、7月以降は2.06と安定した投球を披露。

 育成選手に加えて、一軍昇格を目指す若手、中堅、ベテランが、いつ一軍に呼ばれてもいいように準備し、結果を残し続けたことがイースタン・リーグ制覇に繋がった。

文=岩下雄太