シェア7割のPayPayが手数料を有料化 スマホ決済市場はどう変わる?

「中小企業の皆様は3%の決済手数料を払っている。そこで、われわれは1・6%にさせていただいた。これは最低水準の手数料。国際水準から見ても引けを取らない」

 こう語るのはPayPay副社長の馬場一氏。

 シェア獲得に向けた先行投資が続くスマホ決済市場だが、取扱高でシェア7割の最大手『Paypay』が手数料を有料化する。

 2018年10月にサービスを開始したpaypayは、年商10億円以下の中小事業者は手数料無料だったが、サービス開始3年目の今年10月、有料化に踏み切る。

 手数料無料は、規模の小さい中小事業主を開拓するための戦略。有料化によって、加盟店の離脱は避けられない。

 そこで、PayPayが新たに打ち出したのが『PayPayマイストア』。

「お店は〝ストアページ〟を作り、PayPayユーザーはアプリから店舗情報を入手してPayPayで決済するとお店の評価ができる。また、お店はフォロワーにクーポンを送って再来店を促したり、〝スタンプカード〟機能でお店のファンづくりなどに活用できる」(馬場氏)

 この月額利用料1980円の『マイストア』プランに加盟すると、決済手数料は1・6%。未加入の場合は1・9%となる。

 さらに、加盟店離れを防ぐため、「3%振り込みます」キャンペーンを実施。「例えば、300万円の決算金額の場合9万円を上乗せ。3月末までの売上に対し、3%上乗せして提供する」 最大手のPayPayが有料化する一方、楽天とNTTドコモは新規加盟の中小事業者の手数料を1年間無料化。KDDIは今年9月までだった無料期間を既存・新規にかかわらず1年間延長する。

「当初は決済するためのサービスだった。それが今はPayPayボーナスを疑似運用して投資運用ができるサービスなど、暮らしを彩る様々なサービスがある。これからはPayPayにリブランドした金融サービスとより連携していく。PayPay上で自分の資産や財産を確認して、より暮らしを便利にする。そうした世界観に近付けていく」(PayPay社長・中山一郎氏)

 スマホ決済を入口に、個人そして事業主に様々なサービスを提供する戦略のPayPay。そうなると、金融業、店舗の業務支援を行うリクルートなどとも競合してくる。手数料有料化で、キャッシュレス決済の競争軸も新たなステージに入っている。