俳優の菅田将暉が主演を務める、映画『CUBE 一度入ったら、最後』 (10月22日公開)の最新予告編が15日に公開され、主題歌を星野源が担当することが明らかになった。

  • 菅田将暉

    菅田将暉

同作は1997年に公開され、密室サスペンスの先駆けとして世界中でカルト的人気を誇る、ヴィンチェンゾ・ナタリ監督による映画『CUBE』の公認リメイク。目が覚めると謎の立方体=CUBEの中に閉じ込められていた男女6人(エンジニア、団体職員、フリーター、中学生、整備士、会社役員)……何の接点もつながりもなく理由もわからないまま脱出を試みる彼らを、熱感知式レーザー、ワイヤースライサーや火炎噴射など、殺人的なトラップが次々と襲う。

映画で根底に描かれているテーマは「人間の生きざま」そのものということで、制作陣は「誰も経験したことのない『CUBE』という場所を、観客に2時間経験してもらったあとに聞く音楽とは一体どういうものなのか」と考えた時に、多彩な音の引き出しとアイデアに溢れている星野であれば、この映画のエンドロールで新たな広がりを与えられるのではないかと主題歌をオファーし、その思いを受けた星野サイドも快諾したという。 映画への新作書き下ろしは2018年の「ドラえもん」以来の3年ぶりとなる。

星野が手がけた主題歌のタイトルは「Cube」で、「未来閉ざした もう終わりさ すべてに希望が見えない 振られた賽の中 閉じ込められた」という歌詞で始まり、突然謎の立方体に閉じ込められた男女6人の情景が浮かぶ、本編に寄り添った曲となっている。サビの「運命の河流れ いま抗え 気付かず生き惚けた 過去をみな 紡ぎ縄に変えて 出口に繋ぐまで」という歌詞は、まさに本作の根底にあるテーマである、何があっても「生き抜く」というコンセプトと、その途中でもがき続け、闘い続ける人間の姿、そして人間の持つ無限の可能性を表現しており、本編を鑑賞した観客へ新たな希望を与えるものとなっている。

最新の予告編が登場人物の絶望の叫びで幕を開けると、星野の主題歌がかかり、同時に謎の立方体=CUBEに閉じ込められた6人の姿が次々と映し出される。名前や年齢、職業と共に発せられる言葉からこの6人はどんな人間なのか、新たにお披露目となったシーンと共に、より想像を膨らませるような映像になっている。レーザートラップを始めとした、映像初出しのトラップが映し出され、互いに怒りの感情も爆発、泣き叫ぶ6人の姿が収められた。                                                         

星野源 コメント

オファーを頂き、カナダのオリジナル版と完成したばかりの日本リメイク版の『CUBE』を観ていると、その猟奇的な内容にこれまでになかったような新しい自分の音楽が作れる予感がしました。楽曲制作に入り、己と映画から受け取ったテーマをぶつけてみると、怒りにも似た爆発するようなエネルギーが生まれていき、それを音と言葉に封じ込めました。 ぜひ、わーきゃー叫びながら、爆音で聴いてください。

菅田将暉 コメント

圧倒的絶望の中にいて、希望を探す
希望を探すと愚かな自分に出会い
見つかりかけた希望が
自分のせいでまた失ってしまう

そんなCUBEという映画が最後星野さんの音楽によってその悲しみや後ろめたさは残したまま希望を持って前に進める作品になる気がしました

映画館から生活に戻っていく中で
これはとても大切なことだと思います
悲しみだけで終わらせない星野さんの音楽に頭が上がりません
今とても大事なことだと思います
是非お楽しみに

清水康彦監督 コメント

CUBEは、自分自身と向き合う空間。登場する人物たちは、向き合いたくない自分と向き合うことになります。まさに絶望。しかし、その先にあるものが絶望だけではないのだという、我々がCUBEで最も伝えたいことを、星野さんに描いていただけたように感じました。そして、映画を最後まで見てくれたお客さんを讃える歌でもある。星野さん、CUBEを締めくくるにふさわしい楽曲をありがとうございます。

制作陣 コメント

多彩な音の引き出しとアイディアに溢れている星野さんならば、映画の最後に、また新たな広がりを与えていただけるのではないかと感じ、この難題に挑んでいただきました。自由な発想で、今までなかった世界観で作っていただいた主題歌「Cube」は、まさに「人間の持つ無限の可能性」ということを形にしたような、思いがけない展開に溢れていて、エモーショナルかつダイナミックに脳内を駆け抜けていくような作品でした。
心から感謝しています。