市販車の素質の高さが重要なグループA車両。そのベース車|1991年式 日産 パルサー GTI-R  Vol.2

【1991年式 日産 パルサー GTI-R  Vol.2】

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 GTI-Rが搭載するのは、230ps/29.0kg‐mを発生するSR20DET。そのハイパワーを確実に路面に伝えるため、駆動方式はフルタイム4WDを選択。この4WDシステムは「アテーサ」と呼ばれるもので、ビスカスカップリング式センターデフを採用し、エンジンパワーを最適な比率で前後タイヤに配分してくれる機構。これにより、4WDで顕著に生じるアンダーステアを軽減し、優れた旋回性能を実現。ハイパワーエンジンと組み合わせることで、圧倒的なポテンシャルを発揮する。

 その驚くべき運動性能は、エクステリアからも伺い知ることができる。ボンネットには走行風を効率よく取り入れるためのエアインテークとフードルーバーを装備。ルーフ後端には、ダウンフォースを稼ぐための大きなスポイラーも装着され、タダ者ではない雰囲気を醸し出しているのだ。

 もちろんこれらのメカニズムは、すべてWRC参戦を前提として開発されたもの。大幅な改造が認められないグループA車両は市販車の素質の高さが重要。それゆえ、ありとあらゆる機構が盛り込まれた。また、常勝中のランチア・デルタと同等のパッケージングを採用したことで、WRCでの期待も高まった。

開口部を大きくし、冷却性能の向上を目指したバンパーなど【写真17枚】

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