IC Insightsの調査によると、2021年のマイクロプロセッサ市場はスマートフォン(スマホ)向けアプリケーションプロセッサの売り上げが大きく伸びる結果、前年比14%増となり、同市場初となる1000億ドル超えの可能性がでてきたという。

  • マイクロプロセッサ市場

    マイクロプロセッサ市場の推移 (出所:IC Insights)

ちなみに同社は2021年初頭時点で、同市場についての伸び率を同9%増と予測していたので、上方修正されたこととなる。また、今後5年間の同市場の年平均成長率(CAGR)についても7.1%に引き上げられており、2025年には1278億ドルの市場規模になると予測している。

この成長のけん引役の1つとなるスマホ向けアプリケーションプロセッサの2021年における売上高は、同34%増の357億ドルと予想され、その出荷数量についても同11%増、年間の平均販売価格についても20%の増加と予想している。平均販売価格の上昇については、5Gモデムの統合や、GPU機能の性能向上、AI機能、カメラの高度化などといった性能向上に起因するという。

なお、PC向けマイクロプロセッサ市場はコロナ禍における在宅勤務などを背景に2020年に前年比14%増となり、過去10年でもっとも高い増加率を示したが、2021年も出荷数量で同6%増と伸びることもあり、市場規模も過去最高額となる484億ドルを予想している。また、組込機器向けマイクロプロセッサ市場についても、同11%増の197億ドルとなると予想されている。