相談者は転職して1年の26歳会社員の女性。転職後から貯蓄が全く増えない状態を何とかしたいとお悩みです。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

◆転職をしてから貯金ができなくなりました

転職後から貯蓄が全く増えない状態を何とかしたいとお悩みです。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

◇相談者

一人暮らし

前職のときに貯めた貯金が200万円ありましたが、転職してから毎月貯金残高が200万円を超えないままなので、ここ1年程貯蓄はできていません。時折、今の仕事を続けていてお金を貯めていけるか、転職すべきなのか悩みます。

ちなみに転職理由は接客業のストレスによるもので、現職は事務職です。残業等は一切なく、業務内容も不満がないので、できれば長く続けたいと思っています。しかし、収入が少ないので今後暮らしていけるか不安です。

住民税が少し下がる試算なので、手取りは14万円くらいにはなります。以前は外食中心の生活でしたが、今は自炊中心で、たまに外食する程度です。同年代女性よりは食べる方で、無理に食費を削ると反動で過食気味になるので食費は無理せず減らしています。

通信費は今後は端末代がなくなるので1万円台にはなりますが、両親の通信費を負担しているような契約なので、これ以下にはなりません。また、ネットサーフィンが趣味なので、固定費に関しても現状変えるつもりはありませんが、安くできそうなところがあったら検討しています。

格安スマホも検討していますが、両親と離れて暮らしているので、通信エリアの違いなどから踏み切れずにいます。

交際費に関しては、転職してから土日休みになったことで時間ができ、今までよりも使う機会は増えていますが、これ以上にはなりません。

趣味・娯楽費は上記交際費以外に趣味のライブ等が入っていて、上限を超えることもあります。今後も行きたいと思っているので、この部分は減らしたくないです。

この先結婚するのか、このままシングルなのかはあまり考えていませんが、シングルでもやっていけるように削れるところは削っていきたいと思っています。

ただ、もしものときのために、入院保険等は加入を検討しています。同年代の一人暮らし、かつ事務職女性として、これは普通なのかそれとも厳しい状態なのか、専門家のご意見を伺いたいです。

◇家計収支データ

(1)家族について

相談者コメント「仕事をきっかけに家を出て暮らしているので、実家に戻ることは考えていません。実家暮らしは両親の負担になると考えているので、避けたいです」

◇FP深野康彦の3つのアドバイス

◆アドバイス1:家計支出は優秀。あとは収入アップがカギ

万が一病気になってしまった場合に、そこから転落というパターンが多いですから、健康面は特に注意したいポイントなので、食費は現状を確保しておいたほうがいいでしょう。ご本人も無理に削ると過食気味になるという自覚を持っているので、過度な節約はせずしっかり食べたほうがいいですね。

一つ気になるのが、通信費です。現在ご両親の通信費もご自身のプランで一緒に支払っているとのことですが、厳しい状況を説明してご両親には自分たちの分を負担してもらうようお願いできるようならしたほうがいいでしょう。

そうすることで、ご自身の今の契約を格安スマホなど今よりもっと安いプランへ変更することも検討でき、通信費を大幅に削ることが可能となるでしょう。

趣味娯楽費や交際費などは、楽しみがあったほうがいいので減らさなくていいです。きっとよく考えて使っていると思うので、これ以上増えることがなければ大丈夫です。

◆アドバイス2:5万円のローンは完済して。浮いた1万円を貯蓄へ

それでも現状で頑張るとすれば、まずローンの残高があと5万円なので、これは一括で早く返してしまったほうがいいですね。そうすれば月々1万円の返済がなくなるので、これを貯蓄に回すことができるのではないでしょうか。

それにプラスしてボーナスの13万円をすべて貯蓄に回せれば、年間25万円の貯蓄が可能になります。生活はきちんとしているので、ローンと通信費の見直しができれば、なんとか貯蓄はできるようになると思います。

さらに、収入を少しでも増やせれば、貯蓄は今よりもっとできるようになるはずです。

残業がないということでしたが、それなら仕事が終わった後に時間が空いていると思うので、週2、3回ぐらいでも働ければ、貯蓄が増えるスピードが格段にアップしますよ。賄い飯もついているバイト先なら、さらに夕食費も節約することが可能です。転職が難しいなら、そうした方法で収入アップを考えてみてください。

◆アドバイス3:いざというときに貯蓄に手を出さないよう共済に加入して

いったん病気で入院などをしてしまうと現状では貯蓄に手をつけてしまうことになりますので、今ある貯蓄を減らさないためにも最低限の保障は確保しておきたいですね。なるべくコストをかけないことも大事なので、医療共済に加入するのがおすすめです。

◆相談者「たま」さんから寄せられた感想

ご相談をさせていただいてからさらに支出を見直しており、今度両親と一緒に携帯のプラン見直しに行こうと思っています。

現在の仕事を今後も続けるかに関しては、転職する方向で考えています。深野先生からのアドバイスの、共済の加入に関する部分で、今の生活が続けられなくなったときを考えさせられたので、前向きに、無理なく続けられそうな範囲で在職しながら探してみます。

あわせて内職や副業に関しても、今の会社と相談して、可能であればこの方法での収入アップも考えてみます。この度は本当にありがとうございました。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

取材・文:堀内玲子

文=あるじゃん 編集部